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NXPが業界をリードする性能と大容量、かつ顧客による設定が可能なメモリを組合せ、産業用RFIDタグの拡張を可能にするUCODE 9xmを発表

2023.4.3  6:34 pm

NXPが業界をリードする性能と大容量、かつ顧客による設定が可能なメモリを組合せ、産業用RFIDタグの拡張を可能にするUCODE 9xmを発表

UCODE 9xmは従来のNXP UCODEメモリICの3倍以上の感度と顧客側で設定可能な高度なメモリ・オプションを兼ね備えた業界トップクラスの性能を実現しより多様なオブジェクトのタグ付け、サプライチェーンの正確な情報把握を可能に

NXP Semiconductorsは大容量でフレキシブルなメモリと業界をリードする読み取り/書き込み性能を兼ね備えた新しいUCODE® 9xmを発表しました。UCODE 9xmはシステム全体の信頼性と精度を向上させる設計になっており、お客様はタグアンテナの小型化により、小さな対象物を個別にタグ付けし、スマート製造プロセス、サプライチェーン管理、追跡アプリケーションに組み込むことができます。その結果、ユーザーにとっては多様な対象物にタグ付けする柔軟性が実現し、サプライチェーンの全体像を把握しやすくなります。
       
RAIN RFIDタグは自動化された産業プロセスの世界では重要な要素となっています。しかし、そうした処理に必要なメモリを搭載したタグはメモリの小さいタグよりも読み書きの性能に劣るものが多いため、必要なものすべてにタグ付けすることが難しく、システム効率の低下を招いていました。UCODE 9xmはフレキシブルな大容量メモリ・オプションに高度な読み取り/書き込み性能を持たせることでこれに対応し、容易な導入とシステム全体のパフォーマンス向上を実現します。
       
NXPのUCODE担当シニア・ダイレクタのRalf Kodritschは以下のようにコメントしています。
「スマート製造からサプライチェーン管理に至るまで、インダストリー4.0環境では複雑なプロセスフローと高度なオートメーションが求められます。UCODE 9xmは製品やツールを個別に追跡しやすくすることにより、こうしたプロセスを合理化します。
UCODE 9xmは高性能なUCODE 9と同じ基盤の上に、フレキシブルな大容量メモリと業界をリードするパフォーマンスという必須の組み合わせを実現しており、今日の大きな産業用IoTの課題に対応します。」
      
UCODE 9xmは従来のUCODEメモリ製品に比べ、大幅に性能が向上しており、RF非対応環境下でも容易にタグ読み取りを可能にします。読み取り感度は-24dBmで、タグのアンテナを小型化して小さな対象物にタグ付けすることができ、書き込み感度は-22dBmで、タグのエンコードをすばやく簡単に行うことが可能です。
      
UCODE 9xmはEPCとユーザーメモリ・バンク共用の合計880ビットのメモリ空間を持ち、ユースケースに応じてお客様が選択できる3つのフレキシブルなメモリ構成となっており、最大496ビットのEPCメモリと最大752ビットのユーザーメモリを備え、ロット番号、製造日、プロセス・パラメータなどの製造データを格納できます。そのため、1つのICで多様なユースケースに対応できます。
      
UCODE 9xmはError Correction Code(ECC)アルゴリズムやパリティチェックなど、データを保護し正確性を確保するメモリ・セーフガード機能を搭載しています。また、BlockPermalockを内蔵しており、データの一部の変更に対し保護する一方で、他の部分の追加、編集、削除を可能にします。さらに、独立したアクセス・パスワードとキル・パスワードによってデータのセキュリティを強化し、権限を持っていないユーザーによる誤操作や悪意のある行動を阻止します。
      
詳細
NXP.com/UCODE9xm