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横田英史の読書コーナー

鄙の経営学:〜地域をなんとかしたい中小経営者が読む本〜

渡辺和博、 観濤舎

2026.7.19  5:25 pm

 最初に断っておく。この本の出版社は評者が社長を務める観濤舎(かんとうしゃ)であり、筆者の地域経済アナリスト・渡辺和博氏は、評者の日経BP時代の後輩である。こうした背景を踏まえて読んで貰えればありがたい。
      
 本書は、地方の中小企業の経営者が地方ならではの特質を踏まえながら、どのようにブランディングや商品企画、販促などを行うべきかを説いたビジネス書。筆者は60件ほどの事例を示しながら、成功に至った要因を具体的に分析しており納得感がある。各事例は3ページほどとコンパクトにまとまっており、飽きずに読み通せる。事例を読むと、つい現地に行ってみたり、商品を手に入れたくなるが、巻末には地域別の一覧があるので役立つ。
      
 本書は7つの章で構成する。「ブランドづくり」「商品企画の考え方」「売り方、サービス、運用のヒント」「斬新なビジネスモデル」「市場トレンドを読む」「時代を映すキーワード」「鄙の経営学 持続可能な高付加価値型経営へ」である。それぞれが独立しており、興味のある章や事例をつまみ読みするのも悪くない。ちなみに書き下ろしの第7章「鄙の経営学 持続可能な高付加価値型経営へ」以外は、各地の商工会議所の会報誌に掲載されたコラムを加筆したものである。

書籍情報

鄙の経営学:〜地域をなんとかしたい中小経営者が読む本〜

渡辺和博、 観濤舎、p.224、¥2200

横田 英史 (yokota@et-lab.biz)

1956年大阪生まれ。1980年京都大学工学部電気工学科卒。1982年京都大学工学研究科修了。
川崎重工業技術開発本部でのエンジニア経験を経て、1986年日経マグロウヒル(現日経BP社)に入社。日経エレクトロニクス記者、同副編集長、BizIT(現ITPro)編集長を経て、2001年11月日経コンピュータ編集長に就任。2003年3月発行人を兼務。
2004年11月、日経バイト発行人兼編集長。その後、日経BP社執行役員を経て、 2013年1月、日経BPコンサルティング取締役、2016年日経BPソリューションズ代表取締役に就任。2018年3月退任。
2018年4月から日経BP社に戻り、 日経BP総合研究所 グリーンテックラボ 主席研究員、2018年10月退社。2018年11月ETラボ代表、2019年6月一般社団法人組込みシステム技術協会(JASA)理事、現在に至る。
記者時代の専門分野は、コンピュータ・アーキテクチャ、コンピュータ・ハードウエア、OS、ハードディスク装置、組込み制御、知的財産権、環境問題など。

*本書評の内容は横田個人の意見であり、所属する企業の見解とは関係がありません。