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ザイリンクスがソフトウェア定義のハードウェア アクセラレーション製品「Alveo SmartNIC」でデータセンターを革新

2021.2.24  3:37 pm

ザイリンクスがソフトウェア定義のハードウェア アクセラレーション製品「Alveo SmartNIC」でデータセンターを革新

構成変更可能かつ容易にプログラム可能な 100Gb/s SmartNIC はラインレートでのネットワーク機能のオフロードを実現

ザイリンクス社 (米国カリフォルニア州サンノゼ) は、2021年2月23日 (米国時間)、Alveo SmartNICの新たなファミリ、smart world AI ビデオ分析アプリケーション、サブマイクロ秒レベルの取引を可能にする高速アルゴリズム取引リファレンス デザイン、ザイリンクス アプリ ストアという、データセンター向けの新しい製品およびソリューションを発表した。
   
ネットワーク、AI 分析、金融取引といった最も要求が厳しく複雑なアプリケーションには、低レイテンシのリアルタイム性能が求められる。このような高い精度の性能を達成するには、これまで高価で時間のかかるハードウェア開発が必要であった。ザイリンクスが今回発表する新しい製品とソリューションは、ソフトウェア開発者でも Alveo アクセラレータ カード上にソフトウェア定義のハードウェア アクセラレーション アプリケーションを簡単に構築して運用できるようにする。
   
データセンター グループ担当エグゼクティブ バイス プレジデント兼ジェネラル マネージャーであるサリール・ラジェ (Salil Raje) は、次のように述べている。
「データセンターは、ネットワーク帯域幅を拡大し、AI (人工知能) やリアルタイム分析などのワークロードに最適化されることが必要となっています。既存のインフラでは、こういった複雑で演算負荷が高く、絶えず進化するワークロードへの対応に限界があり、再構成可能でソフトウェア定義のハードウェア アクセラレータの必要性が高まっているのです。このようなハードウェア アクセラレータは、要求の厳しい最新のアプリケーションに最適化できる適応性と、新しいワークロードやプロトコルにすばやく対応できる柔軟性を提供し、ライン レートでの動作を可能にします」
   
新しい Alveo SN1000 SmartNIC
ザイリンクスの Alveo™ SN1000は、あらゆる機能のオフロードに対応し、ソフトウェア定義のハードウェア アクセラレーションを実現する業界初の再構成可能 SmartNIC ファミリである。ライン レートでさまざまなネットワーク機能を高速化できるオープン アーキテクチャを備えた SN1000 SmartNIC は、CPU 負荷の高いタスクを直接オフロードし、ネットワーク性能を最適化する。
   
ソフトウェア開発者は、Vitis™ ネットワーク プラットフォームと P4、C、C++ などの標準規格化された高級言語を使用して、SmartNICのハードウェアで動作するネットワーク機能、プロトコル、およびアプリケーションを構築できる。Vitis ネットワークでは、新しいネットワーク機能をすばやく簡単に作成できるだけでなく、既存のネットワーク機能に変更を加えるだけで、ハードウェアを交換することなく新しいプロトコルやアプリケーションに対応できるため、将来を見据えた投資をできる。
   
SN1000 SmartNIC は、Open vSwitch や仮想化アクセラレーション (Virtio.net) など、さまざまなネットワーク、セキュリティ、およびストレージのオフロード用にソフトウェア定義のハードウェア アクセラレーションを提供する。セキュリティ オフロード機能には IPsec、kTLS、SSL/TLS が含まれる。また、高速化済みのストレージ アプリケーションには Virtio.blk、NVMe™ over TCP、Ceph、圧縮、暗号化がある。
   

Xilinx Alveo SN100 SmartNIC

業界のサポート

  • 「VMware は、セキュリティ要件が強化された次世代アプリケーション向けのハイブリッド クラウド アーキテクチャを定義しています。SmartNIC は、VMware Cloud Foundation アーキテクチャにおいて、ベア メタル環境と仮想環境の両方にわたる統合管理、セキュリティ、および耐性モデルを可能することで非常に重要な役割を果たします。再構成可能なザイリンクスの Alveo SN1000 SmartNIC より、カスタマーには柔軟性が高く、統合性ある適切なソリューションがもたらされます」 -- VMware 社クラウド プラットフォーム ビジネス ユニット、マーケティング バイス プレジデント、リー・キャスウェル (Lee Caswell) 氏
  • 「今日のソフトウェア定義データセンターには、変化の速いワークロードに対応できる柔軟性と拡張性が求められています。再構成可能なザイリンクス Alveo SN1000 SmartNIC ファミリの革新的なオフロード フレームワークによって、カスタム ワークロードの迅速な開発と運用が可能になるため、我々は進化するカスタマー ニーズに機敏かつ柔軟に適応できるようになります」 -- Inspur 社ネットワーク ビジネス ユニット ジェネラル マネージャー、ベン・リ (Ben Li) 氏

   
SmartNIC の SN1000 ファミリは、ザイリンクスの 16nm UltraScale+™ アーキテクチャをベースとし、低レイテンシのザイリンクス XCU26 FPGA と 16 コアArm® プロセッサを搭載している。また、優れたスモール パケット性能と PCIe Gen 4 インターコネクトを実現する 10/25/100Gb/s コネクティビティ用にデュアル ポート QSFP を備えている。SN1000 ファミリの最初のモデル、SN1022 は 、75 ワットの消費電力エンベロープ、フルハイト、ハーフレングスのフォーム ファクターで提供される。
   
Alveo SN1000 SmartNIC の一般提供の開始は 2021年3月を予定している。
   
新しいAIビデオ分析プラットフォームで「Smart World」を構築
ザイリンクスの新しい AI ビデオ分析プラットフォームとパートナー エコシステムが提供するソリューションを活用することで、最も複雑でレイテンシ重視のAIビデオ推論アプリケーションの高速化が可能になる。ザイリンクスの Video Machine-learning Streaming Server を使用するsmart worldプラットフォームは、アプリケーション全体の高速化を可能にする。また、単一のAlveo アクセラレータ カード上で複数のニューラル ネットワークに対応でき、100ミリ秒未満の確定的なパイプライン レイテンシを実現する。結果として、要求の厳しいAIビデオ分析アプリケーションのTCOを業界で最も低く抑えることができる。