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NXPが周波数、出力、効率を向上する第2世代RFマルチチップ・モジュールを発表

2020.12.3  2:45 pm

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5Gインフラにおけるリーダーシップを拡大。新世代Airfast RFマルチチップ・モジュール(MCM)はNXPの最新LDMOS技術と統合設計技術を活用し、周波数帯を4.0GHzに

NXP Semiconductorsはセルラー基地局向け5G mMIMOアクティブ・アンテナ・システム要件の進化に対応する包括的な第2世代Airfast RFパワー・マルチチップ・モジュール(MCM)を発表しました。5Gカバレッジ拡大の加速にフォーカスした新しいオールインワン・パワーアンプ・モジュール・ファミリはNXPの最新LDMOS技術をベースとしており、より高い出力と効率、より広い周波数帯をNXPの前世代MCMと同じフットプリントで提供します。
  
新製品のAFSC5G26E38 Airfastモジュールは、第2世代MCMファミリによる性能向上の優れた一例です。前世代製品と比較して出力が20%高く、無線子局の大型化を必要とせずに、基地局タワーあたりの5Gカバレッジ拡大に対するニーズに対応します。
さらに、前世代製品と比較して4ポイント高い45%の電力付加効率を提供し、5Gネットワーク消費電力を総合的に低減します。
また、新製品のAFSC5G40E38は 高周波数におけるNXPの最新LDMOS世代の優れた性能を特長としており、3.7~4.0GHzの5G Cバンドに対応し、最近、日本電気株式会社(NEC)により楽天モバイル向けマッシブMIMO 5Gアンテナ無線子局に採用されました。
  
NXPの上席副社長兼ラジオ・パワー担当ゼネラル・マネージャーのPaul Hartは、次のようにコメントしています。
「NXPの最新マルチチップ・モジュールはLDMOS技術の強化と統合度の向上により、高い効率を提供します。統合度向上に向けた私たちの積極的な取り組みにより、各モジュールにさらに多くの機能を統合でき、私たちのお客様にとって入手、アセンブリ、試験が必要なコンポーネントが減少します。その結果、高出力でしかもコスト効率が高くコンパクトな設計が実現します。これにより、5G普及拡大のニーズへの対応に取り組んでいる私たちのお客様とモバイル・ネットワーク・オペレータは迅速な市場投入が可能になります」。
  
5G普及拡大に向けた包括的なマルチチップ・モジュール製品ポートフォリオ
NXPのRFパワー・マルチチップ・モジュールはLDMOS ICにドハティ・スプリッタ/コンバイナ、50Ω入出力マッチング回路を組み合わせています。高い統合度によりRFの複雑さを解消し、複数のプロトタイプ・パスを不要にするとともに、部品点数の低減により、歩留まりの向上と認証サイクル時間の短縮を可能にします。
第2世代製品は昨年リリースした第1世代シリーズを補完し、周波数と出力レベルを拡大しました。両世代製品とも同一ピンアウトであることから、RF設計者にとって設計の迅速なスケーリングが可能になり、総開発時間を短縮できます。
  
第2世代Airfast MCMは平均出力37~39dBm、2.3~4.0GHzの5G周波数帯をカバーする10個の新製品で構成されています。新製品は認証済みで、RFパワー・リファレンス回路のデジタル・ライブラリであるNXPの新しい「RFサーキット・コレクション」によりサポートされます。
  
NXPの5G Access Edge製品ポートフォリオ
アンテナからプロセッサまで、NXPはインフラ、インダストリアル、オートモーティブ・アプリケーションにクラス最高の性能とセキュリティを実現する5G Access Edge向けの堅牢な技術ポートフォリオを提供しています。これらの製品としてはNXPのAirfast RFパワー・ソリューション・ファミリのほか、ワイヤレス・データ・リンク、固定ワイヤレス・アクセス、スモールセル・デバイス向けLayerscapeプログラマブル・ベースバンド・プロセッサ・ファミリなどがあります。
詳細については、www.nxp.com/5Gをご覧ください。