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STマイクロエレクトロニクスがIoT機器の設計を迅速化・効率化する初のSTM32ワイヤレス・マイコン・モジュールを発表

2021.1.13  4:54 pm

STマイクロエレクトロニクスがIoT機器の設計を迅速化・効率化する初のSTM32ワイヤレス・マイコン・モジュールを発表

RF設計の負担を解消し、製品開発期間を短縮。最適な無線性能、低消費電力、および小型化を実現

STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、STM32WB5ワイヤレス・マイクロコントローラ(マイコン)ベースの小型モジュール「STM32WB5MMG」を発表しました。同製品は、すぐに利用することができ、Bluetooth® Low Energy(Bluetooth® LE)および802.15.4をベースとしたIoT機器の普及に貢献します。
  
STM32WB5MMG(7×11.3mm)では、無線設計の専門知識が無くてもIoT機器の開発を行うことができます。アンテナを含め、IoT機器開発に必要な要素がすべて集積されているため、最小限のレイヤで低コストの基板を実現可能です。また、無償で提供されるSTのSTM32Cube開発エコシステムには、ツールや設計ウィザード、無線スタック、およびすぐに使えるソフトウェア・ライブラリが含まれており、これらを活用することで迅速かつ効率的に開発を行うことができます。
  
STのグループ・バイスプレジデント 兼マイクロコントローラ事業部ジェネラル・マネージャであるRicardo de Sa Earpは、次のようにコメントしています。
「STM32マイコンをベースとした初のワイヤレス・モジュールであるSTM32WB5MMGは、IoT機器開発における技術的課題の解決や、新たな可能性の実現に貢献します。すぐに使用できる包括的なサブシステムを1パッケージに集積したSTM32WB5MMGは、優れた無線通信性能を備え、Bluetooth®、Zigbee®、およびOpenThreadに準拠した認証取得済みのソリューションです。」
   
STM32WB5MMGは、STによる最新のコンカレント・デュアル・プロトコル・モードに対応しており、Zigbee® 3.0やOpenThreadなどの無線規格IEEE 802.15.4に基づくあらゆるプロトコルを使用して、Bluetooth® LE機器と直接接続することができます。
   
また、STの超低消費電力STM32WB55ワイヤレス・マイコンのすべての機能を利用でき、スマート・ホームやスマート・ビルディング、FA向けの幅広い機器に対応します。無線通信とアプリケーションの処理を分離するSTM32WB55のデュアルコア・アーキテクチャにより、優れた性能を実現しつつ、無線 / アプリケーション・コード / データ保存用の大容量メモリ、および最先端のサイバー・プロテクションを活用することができます。
   
STM32WB5MMGは現在入手可能で、大量購入時の参考価格は約5.66ドルです。
   
技術情報
STM32WB5MMGは、コストが重視される機器や超小型の機器など、市場のニーズに幅広く対応することができます。設計者は、最適化されたピン出力を活用してシンプルかつ低コストの基板を実現できると共に、既存のSTM32WB55マイコン・ファームウェア・ライブラリおよびツールチェーンを利用可能です。また、モジュールのユーザ向けに専用のアプリケーション・ノートも用意されています。
   
STM32WB5MMGには、レシーバ回路とマッチングされた小型アンテナ、内部スイッチング電源(SMPS)回路、および周波数制御用部品が集積されています。水晶発振子不要のフル・スピードUSBに対応しているため、部品コストを最小限に抑え、ハードウェア設計を簡略化することも可能です。
   
サイバー・プロテクションとして、ブランド保護や機器の完全性保護に貢献するOver-The-Air(OTA)ソフトウェア更新を含むセキュアなソフトウェア更新、開発者のIPを保護するカスタマ・キー・ストレージや知的財産コードの読出し保護機能(PCROP)、コードと通信を暗号化する公開鍵アクセラレータ(PKA)などを搭載しています。
   
さらに、優れたRF性能と低消費電力を兼ね備えているため、信頼性の高い通信とバッテリの長寿命化に貢献します。