Microchipが認証機能付きQi 1.3非接触充電に対応

非接触充電の品質を改善するため、WPC（ワイヤレスパワー コンソーシアム）は拡張パワープロファイルを含むQi 1.3仕様をリリースしました。この仕様はフルサービス サポートに高セキュリティ認証デバイスを必要とします。これに応えるため、Microchip Technology Inc.（日本法人: 東京都港区浜松町、代表: 吉田洋介 以下Microchip社）は本日、産業グレードのTrustFLEX ECC608、車載グレードのTrust Anchor TA100、Qi 1.3給電トランスミッタ向け鍵プロビジョニング サービスを発表しました。これらの新製品は、鍵のプロビジョニングも含む民生および車載システム向けセキュア ストレージ サブシステムです。
　　　　　
Qi 1.3仕様は認証済み給電トランスミッタの製造元と品質を確認するため、X.509証明書を含むセキュア鍵プロビジョニング済みのセキュア ストレージ サブシステムを義務付けています。例えばレシーバを内蔵した携帯電話をQi 1.3給電トランスミッタの上に置くと、まず5 Wの充電を受け入れるか、または充電を全く受け付けません。次に、X.509ベースのECC認証に成功して充電器が「害を及ぼさない」認証済み機器である事が分かると、携帯電話は15 W充電を受け入れ、充電時間が大幅に短縮します。
　　　　　　　　　　
Microchip社はWPCの認可を受けた製造業者CA（認証局）であり、設定済みセキュア ストレージ サブシステムを提供する事で複雑さを低減し開発期間を短縮するだけでなく、お客様の代わりにWPCルートCAによる鍵発行手続き全体に対応する事で技術支援を行えます。車載および民生アプリケーション向けにアプリケーションMCU、Qi 1.3ソフトウェア スタック、暗号ライブラリ、セキュア ストレージ サブシステムを含む認証済みリファレンスデザインを提供する事で、Microchip社はQi 1.3ソリューションのワンストップ ショップとしての役割を果たします。
　　　　　　　
「Microchip社のWPCセキュア ストレージ サブシステム ソリューションは、最先端セキュリティ アーキテクチャを組み込みシステムへ展開する弊社の取り組みを示すものです」とMicrochip社セキュリティ製品部門担当副社長のNuri Dagdevirenは述べています。「弊社は非接触充電市場のお客様向けに、この複雑だが必須となった技術が使いやすくなるように取り組んでいます。」
　　　　　　　
・開発ツール
Microchip社のECC608 TrustFLEXはCryptoAuth Trust Platform開発キット（DM320118）でサポートされます。
　　　　　　　　
CryptoAuth Trust Platform開発キットでTA100を使う場合、TA100 8ピンSOICソケットボード（AC164166）またはTA100 24ピンVQFNソケットボード（EV39Y17A）が必要です。
　　　　　　　　
また、Microchip社はセキュア ストレージ サブシステム向けTrust Platform Design Suiteソフトウェア開発ツールと認証済みWPC Qi 1.3リファレンス デザインを提供しています。
　　　　　　　
TrustFLEX ECC608
https://www.microchip.com/en-us/product/ecc608-tflxwpc
Trust Anchor TA100
https://www.microchip.com/en-us/product/ta100