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ソシオネクスト、ZiFiSense、テクサー3社が低電力・低コストのAdvanced M-FSK変調対応のIoTタグ用LSIのサンプルを出荷開始

2022.5.26  5:06 pm

次世代規格「Advanced M-FSK」をサポート、LPWAN2.0対応のIoTタグ用LSIを年内に量産へ

株式会社ソシオネクストは、LPWAのZETA規格を創立したZiFiSense、株式会社テクサーと3社で共同開発したIoTタグ用LSI「SC1330A」のサンプル出荷を7月から開始します。なお、量産は12月を予定しています。
      
SC1330AはLPWAN2.0対応の低コストなLSIで、アップストリーム送信専用に設計されたLSIとしては業界で初めてAdvanced M-FSK変調に対応しています。
      
418-510MHz、815-930MHzなどのSub-GHz ISMバンドをサポートし、低コスト、低消費電力、長距離伝送、高速移動通信などの特長を有します。環境監視、物流追跡、資産管理、無人検針といったスマートIoTアプリケーションに最適です。
       
必要機能に限定し、低消費電力・低コストを実現
Advanced M-FSKを採用したSC1330Aは、NB-IoT(Narrow Band-IoT)方式やLoRa方式などのLSIとは異なり、単方向のアップストリーム送信のみをサポートします。これは、環境監視、物流追跡、資産管理、無人検針などのアプリケーションではダウンストリーム通信が利用されないケースが多く、コストと消費電力を低減することが非常に重要であるためです。また、他通信との干渉防止のため、特定周波数帯の電波の存在を検出するキャリアセンス機能も有しています。
     
SC1330Aは、ソシオネクストが長年にわたり蓄積した高周波信号処理技術とパッケージング技術により、32ビット RISC-Vコアおよび内蔵メモリと信号処理ユニットを1チップに集積し、QFN24パッケージ(4mm x 4mm)に実装したものです。また、GPIO、I2C、SPI、UART、External Interruptなど豊富なインターフェースを備えており、これにより、BOMコストと消費電力の大幅な低減を実現し、さらに品質と信頼性を高めることで、IoTデバイスの小型化に貢献します。

特に、消費財や資産管理、物流追跡など、コスト重視の分野で幅広く利用できます。

SC1330Aは、送信電力が10mW(10dBm)時の送信時の消費電流が約20mAと他のLPWA方式と比較して非常に低く、3~5km離れた距離において1kbpsの通信速度を実現します。これは、IoTタグとして十分な性能であり、さらに紙電池、ボタン電池を搭載することで「安価で長寿命なIoTタグ」への応用も可能であることを示しています。スマート検針、大規模デバイス資産管理など低頻度通信のアプリケーションにおいては、最長10年の耐用年数を実現し、IoTアプリケーションの運用コストを大幅に削減することができます。

ZiFiSenseがSC1330Aを利用した最初のZETag製品を量産する予定です。

ソシオネクスト、ZiFiSense、テクサー3社が低電力・低コストのAdvanced M-FSK変調対応のIoTタグ用LSIのサンプルを出荷開始

Advanced M-FSKと、SDR(Software Defined Radio)ゲートウェイを組み合わせることで、性能向上とアプリケーションのシナリオを拡大
SC1330AはAdvanced M-FSKを採用したアップストリーム送信アプリケーション用のLSIです。Advanced M-FSKは、超狭帯域通信技術とスペクトラム拡散技術とを組合わせており、ZiFiSenseによって独自に開発された物理層変調技術を、ソシオネクストの高周波信号処理技術により実現しました。

他のLPWA方式と比較して、Advanced M-FSKは、CDMA(3G)に対するLTE/5G OFDMの技術進化に類似しており、大幅な性能向上を図ることができます。エラー訂正などの処理を全てハードウェア物理層で実現するため上位のアプリケーションの実装が容易になります。

ソシオネクスト、ZiFiSense、テクサー3社が低電力・低コストのAdvanced M-FSK変調対応のIoTタグ用LSIのサンプルを出荷開始

SC1330Aは、ZiFiSenseが提供する、ZETA SDRゲートウェイと組み合わせることで、100bps~100kbpsの通信速度で、感度-150~-110dBmを実現します。同じ感度で比較すると、代表的な他方式の約3倍の通信速度を実現でき、高速モバイル通信のシナリオもサポートできます。通信速度600bps、送信出力10dBmにおける、100km/hでの高速移動通信においては、通信範囲の半径は6~10kmに達し、物流、工業、農業、スマートシティ、建設を始めとする様々なアプリケーションでのニーズを満たすことができます。
      
ZETA SDRゲートウェイにもAdvanced M-FSK変調技術を採用しており、ゲートウェイのチャネル数は最大64チャネル、1つのゲートウェイで50,000以上の端末機器との接続が可能です。Wi-Fiや他のLPWANなどの通信方式と比べて、ZETA SDRゲートウェイは、電波の透過性がより強く、低消費電力、低コスト、高受信感度で、干渉防止機能を備えています。さらに、ZETA SDRゲートウェイはリモートでのファームウェア更新が可能で、これにより運用コストを大幅に削減し、ZETAの継続的な技術進化をサポートします。
      
SC1330Aは2022年中に量産出荷を開始します。SC1330Aは様々なプロトコルに対応させることも可能であり、LPWANの世界を広げていくことができます。

テクサーについて
株式会社テクサーは、2016年10月に設立したベンチャー企業で、ZETA技術及び製品の日本総代理店およびZETAアライアンスの創立メンバーです。アライアンス企業と協力して、IoT技術を活用したスマートビルディング、スマート農業、スマート物流、スマート介護などのDXソリューションを推進しています。
https://techsor.co.jp
      
ソシオネクストについて
株式会社ソシオネクスト(Socionext Inc.)は、SoC(System-on-Chip)のグローバルサプライヤーです。長年培った技術と経験をもとに独自の「Solution SoC」ビジネスモデルを確立し、自動車、データセンター、ネットワーク、スマートデバイスを始めとする先進テクノロジー分野におけるシリコンパートナーとして、お客様の製品やサービスを差異化する機能、性能、そして品質を提供することで世界のイノベーションに貢献しています。
ソシオネクストは横浜市に本社を置き、日本国内、アジア、米国およびヨーロッパの各拠点において製品開発および販売活動をグローバルに展開しています。
https://www.socionext.com/jp/
      
ZiFiSenseについて
ZiFiSenseは、2013年に英国のケンブリッジで設立され、業界をリードする低電力IoTと無線技術のプロバイダーです。LPWA ZETA規格を提唱し、スマートビルディング、物流、ファクトリーの分野にZETA技術を活用しています。