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ザイリンクス、あらゆるサーバー、あらゆるクラウドにおける演算、ネットワークおよびストレージ ワークロードに対応する業界初の適応型アクセラレータ カードを Alveoポートフォリオに追加

2019.8.7  11:51 am

ザイリンクス

初のロー プロファイル PCIe Gen 4カードで、データセンターのクリティカルなワークロードのスループット、レイテンシ、および電力効率が劇的に改善

ザイリンクス社(本社 : 米国カリフォルニア州サンノゼ、NASDAQ: ザイリンクス社 (本社: 米国カリフォルニア州サンノゼ、NASDAQ : XLNX)は8月6日(米国時間)、Alveoデータセンター アクセラレータ カード ポートフォリオを拡大する新製品としてAlveo™ U50を発表した。U50カードは、PCIe Gen 4をサポートする業界初の適応性に優れたロー プロファイル アクセラレータであり、演算、ネットワーク、およびストレージなど重要なワークロードすべてに1つのリコンフィギュレーション可能なプラットフォームで対応できるように独自設計されている。

ロー プロファイルかつ低消費電力のプログラマブル アクセラレータ プラットフォームを提供するAlveo U50を活用することで、スケールアウト アーキテクチャを実現し、オンプレミス、クラウドおよびエッジいずれのサーバー運用においても特定用途に応じた高速化が可能になる。クラウド上のマイクロ サービスといった新たな動的ワークロードに対応するため、Alveo U50ではスループット、レイテンシ、および電力効率が10~20倍向上させている。さらに、ネットワークやストレージのワークロードを高速化するためにU50カードを使用すれば、データ近くで演算が可能となり、レイテンシおよびデータ移動のボトルネックを特定して解消することができる。

ザイリンクスのUltraScale+™ アーキテクチャを採用したAlveo U50カードは、ハーフ ハイト、ハーフ レングスのフォーム ファクターでパッケージ化されたAlveoポートフォリオ初の製品であり、消費電力を75ワットに抑えることができる。このカードは、広帯域幅メモリ(HBM2)、100ギガビット/秒(100Gbps)のネットワーク接続、およびPCIe Gen 4とCCIXインターコネクトのサポートを特長としている。
標準のPCIeサーバー スロットにAlveo U50を挿入した場合、3分の1の消費電力で、アクセラレーションの運用範囲を大幅に拡大し、演算、ネットワーク、およびストレージといった要件の厳しいワークロードのスループットとレイテンシを劇的に改善可能である。また、8GBのHBM2で400Gbpsを超えるデータ転送速度を実現し、QSFPポートで最大100Gbpsのネットワーク接続を可能にしている。高速ネットワークI/Oは、NVM Express over Fabrics™(NVMe-oF™) などの先進のアプリケーション、分散型コンピュテーショナル ストレージ アプリケーション、および特殊な金融サービス アプリケーションにも対応する。

機械学習推論、ビデオ トランスコーディング、データ分析からコンピュテーショナル ストレージ、電子取引、金融リスク モデリングに至るまで、Alveo U50は、プログラマビリティ、柔軟性、高スループット、低レイテンシといった利点をあらゆるサーバー運用にもたらす。代替の固定アーキテクチャとは異なり、Alveo U50のソフトウェアおよびハードウェア プログラマビリティにより、ワークロードやアルゴリズムの進化に遅れをとることなく、絶えず変化する要件を満たし、アプリケーションのパフォーマンスを最適化できる。

Alveo U50アクセラレーション ソリューションは、次のようなアプリケーションで大きな顧客価値をもたらす

  • 深層学習推論の高速化 (音声翻訳): 音声翻訳パフォーマンスについて、GPUのみの場合と比較して、最大25倍の低レイテンシ、10倍の高スループットを実現し、1ノードあたりの電力効率を大幅に向上する。
  • データ分析の高速化 (データベース クエリ): TPC-Hクエリ ベンチマークを実行することで、インメモリCPUと比較して1時間あたり4倍のスループット向上を実現し、運用コストを3分の1に削減する。
  • コンピュテーショナル ストレージのアクセラレーション (圧縮): CPUのみのノードと比較して、20倍の圧縮/解凍スループット向上、より高速な Hadoopおよびビッグ データ分析、およびノードあたり30%以上低いコストを実現する。
  • ネットワークの高速化(電子取引):CPUのみの場合の10usのレイテンシと比較して、20倍の低レイテンシと500ns以下の取引時間を実現する。
  • 金融モデリング(グリッド コンピューティング):モンテ カルロ シミュレーションを実行することで、GPUのみの場合のパフォーマンスと比較して7倍以上の電力効率を実現し、より迅速なデータの抽出、確定的なレイテンシ、および運用コストの削減を可能にする。

データセンター グループ担当エグゼクティブ バイス プレジデント兼ジェネラル マネージャー、サリール・ラジェ(Salil Raje)は、「データセンター インフラに対する需要は増加を続け、限界に近いインフラ能力が常に求められています。その結果、さまざまなワークロードにおいてパフォーマンスを最適化し、既存インフラのライフサイクルを延長し、最終的にTCOの削減につながる、適応性に優れたソリューションが必要となっています」と述べている。
さらに、「新しい Alveo U50は、データセンターのワークロードに対して最適化されたフォーム ファクターおよびこれまでにないパフォーマンスと適応性をもたらします。ザイリンクスは、拡大するアプリケーション パートナーのエコシステムを活用してソリューション スタックを構築し、これまで考えられなかった機能をさまざまな業界に提供していきます」と続けている。

業界からの声

AMD社のアプリケーション エンジニアリング担当バイス プレジデント兼CTO、ルグー・ナンビアー(Raghu Nambiar)氏は次のように述べている。
「次期第2世代 AMD EPYCプロセッサは、1つのプラットフォームで演算、ネットワーク、およびストレージのアクセラレーションすべてを実現する Alveo U50 のようなデータセンター ファーストのアクセラレータに最適です。x86サーバー クラスとしては初となるPCIe 4.0 CPUを提供するAMDの利点を活用することで、Alveo U50は PCIe 4.0サポートを備えた業界初の適応型アクセラレータ カードとなります。ザイリンクスと協力し、AMDのEPYCベース ソリューションとAlveo アクセラレーションのメリットをハイパースケール データセンターおよびエンタープライズ データセンターの顧客に提供できることを光栄に思います」

IBM Power Systems社のチーフ アーキテクト、スティーブ・フィールズ(Steve Fields)氏は次のように述べている。
「Alveo U50適応型アクセラレータ カードがザイリンクスAlveoポートフォリオに追加されて、より充実した製品ラインナップになったことは当社にとっても大きなプラスです。ロー プロファイル フォーム ファクター、HBM2メモリ性能、およびPCIe Gen 4スピードといったU50の強みが IBM Powerプロセッサとのインターフェイスに活かされることで、OpenPOWERエコシステムは適応性に優れた最先端のアクセラレーション ソリューションを提供できると考えています」

Moor Insights & Strategy社のHPCおよび深層学習担当シニア アナリスト、カール・フロイン(Karl Freund)氏は、次のように述べている。
「Alveo U50の特長であるより小規模な設計と先進機能により、ザイリンクスは、コンフィギャラブル ロジックによるアクセラレーションに関してこれら市場の拡大に大きく貢献する立場にあります。新しいAlveo U50は、これら市場の成長を牽引するユースケースで実証された性能および利点によってさまざまな市場評価を突破することを可能にします」

Western Digital社のデータセンター システム ビジネス ユニット、プロダクト マネージメント担当シニア ディレクター、スコット・ハミルトン(Scott Hamilton)氏は、次のように述べている。
「FMS(Flash Memory Summit)でザイリンクスと協力し、Alveo U50と当社の OpenFlexで構成可能な NVMe-oFプラットフォームの柔軟性およびパフォーマンスを紹介できることをうれしく思います。ザイリンクスは、NVMe-oFを使用するファブリック ベースのコンピュテーショナル ストレージにおいて業界をリードし、サーバー リソースの完全な分散を可能にしています。この新しいAlveo U50は、SDSインフラに対して非集約型のアプローチを採用することができるため、エコシステムにおいて重要な役割を果たすと考えています」

一般情報:
Alveo U50は現在サンプル出荷中、OEMシステムの認定は継続中。一般出荷は 2019年秋を予定。

Flash Memory Summit:
ザイリンクスは、8月6日~8日にカリフォルニア州サンタ クララのSanta Clara Convention Centerで開催される Flash Memory Summit(FMS)2019でAlveo U50およびその他の製品デモを実演予定である (ブース 313)。

さらに、ザイリンクスのデータセンター グループ担当エグゼクティブ バイス プレジデント兼ジェネラル マネージャー、サリール・ラジェ(Salil Raje)が、8月7日午後2時40分 (太平洋時間) より「FPGA:高速ストレージ システムを加速する鍵」と題する基調講演を行う予定 (Mission City Ballroom)。

  
■ザイリンクス株式会社
 http://japan.xilinx.com/