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ケイデンスがモバイルデバイス向けシリコンの成功を加速するためArmとの協業を拡大

2022.6.29  6:19 pm

ケイデンス・デザイン・システムズ社(本社 米国カリフォルニア州サンノゼ市、以下ケイデンス)は、6月28日(米国時間)、ケイデンスのデジタル/検証ツールとArm Cortex®-A715/ Cortex-X3 CPU、Arm Mali™-G715 / Immortalis-G715 GPU を含む新しいArm® Total Compute Solutions 2022(TCS22)を使用し、モバイル機器のシリコン開発の加速に向けてArmとの協業を拡大したことを発表しました。
     
ケイデンスは、この協業により、5nmおよび7nmノード向けの包括的なRTL to GDSデジタル設計フローのRapid Adoption Kits(RAK)を提供し、お客様が最適な電力、性能、面積(PPA)目標を達成し、生産性を改善できるよう支援します。さらに、ケイデンスは、Cortex-A715 / Cortex-X3 CPU、およびMali-G715 / Immortalis-G715 GPUベースのモバイル リファレンス プラットフォームを検証し、お客様の検証フローを飛躍的に向上します。
     
Armトータルコンピューティングソリューションに対応するケイデンスのデジタル設計フロー
最新のArm TCS22を用いたSoCの開発に向けて最適化されたケイデンスの統合デジタルRTL-to-GDS RAKには、Cerebrus™ Intelligent Chip Explorer, Innovus™ Implementation System、Genus™ Synthesis Solution、Modus DFT Software Solution、 Quantus™ Extraction Solution、 Tempus™ Timing Signoff Solution and ECO Option、 Voltus™ IC Power Integrity Solution、 Conformal® Equivalence Checking and Conformal Low Powerが含まれています。
     
デジタル設計フローのRAKは、CPUとしてCortex-A715とCortex-X3、GPUとしてMali-G715とImmortalis-G715を搭載し、いくつかの重要な機能をユーザーに提供します。例えば、Cadence CerebrusのAIを活用したフロー最適化により、エンジニアの労力を軽減し、迅速かつ効率的にデザインに応じた設計クロージャを行うことができます。
ケイデンスのiSpatialテクノロジーは、設計予測性の高い統合インプリメンテーションフローを提供し、最速のデザインクロージャーを実現します。また、RAKには革新的な階層設計フローが含まれており、大規模で高性能なCPUの設計ターンアラウンドタイムを向上することができます。デジタル設計フローに統合されているサインオフに向けたTempus ECOテクノロジーは、パスベース解析に基づく正確な最終デザインクロージャーを提供します。
さらに、Innovus Implementation SystemとGenus™ Synthesis Solutionに組み込まれたアクティビティを考慮した電力最適化エンジンは、ダイナミックパワーの消費を大幅に削減し、お客様が低消費電力目標を達成することを可能にします。
      
Armトータルコンピューティングソリューションに対応するケイデンスの検証フロー
検証フローには、Cadence Xcelium™ Logic Simulation Platform、Palladium® Z1 and Z2 Enterprise Emulation Platform、Helium™ Virtual and Hybrid Platform、Jasper Formal Verification Platform、vManager™ Planning and Metrics、VIP and System VIP tools、およびArmベースデザイン用のコンテンツが含まれています。
      
ケイデンスの検証フローは、Cortex-A715 / Cortex-X3 CPUとMali-G715 / Immortalis-G715 GPUを搭載したSoCにおいて、検証スループットの向上と高度なソフトウェア・デバッグ環境を実現します。さらに、バーチャルおよびハイブリッド・プラットフォームのリファレンス・デザインとしてArm Fast Modelsが含まれており、Cadence Helium、PalladiumおよびProtiumプラットフォーム(Dynamic Duo)を用いたソフトウェアの早期開発・検証が可能です。
      
Arm社コメント
Paul Williamson氏(vice president and general manager, Client Line of Business)
「Arm TCS22の提供により、高性能、高効率で安全性の高い製品の開発が可能になり、様々なモバイル・アプリケーションにおいて最適なユーザー体験を提供します。ケイデンスとの協力関係を継続することで、我々の共通のお客様は、ケイデンスのデジタル設計および検証フローとともに、最新のArmv9 CPUとMali-G715 / Immortalis-G715 GPUを活用し、SoCをより迅速に市場に送り出すことができます。」
      
ケイデンス・コメント
Chin-Chi Teng (senior vice president and general manager, Digital & Signoff Group)
「今回のArm社とのコラボレーションは、最高のユーザー体験を提供する世界最先端のモバイルデザインの開発に従事する設計者をサポートする、という当社のコミットメントを示すものです。Armは、Arm TCS22の開発にあたり、ケイデンスの最新のデジタル設計および検証フローが提供する画期的なテクノロジーを活用しました。我々は今後も協業し、お客様がこれらの最新のイノベーションを活用し、最適な電力とパフォーマンスを得て、テープアウトまでの時間を短縮できるようにサポートしていきます。」
      
ケイデンスのデジタル設計フローは、お客様のPPA目標の達成を可能にし、検証フルフローは、検証スループットの向上を実現します。両フローは、卓越したSoCデザインの実現に向けたケイデンス社のIntelligent System Design™戦略をサポートします。
      
ケイデンスのArm対応ソリューションの詳細
www.cadence.com/go/armsolspm