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ピカリング インターフェースが最大1000Vのバッテリ・スタックをエミュレートするPXIマルチチャネルバッテリ・シミュレータ・モジュールを発表

2023.4.20  6:52 pm

ピカリング インターフェースが最大1000Vのバッテリ・スタックをエミュレートするPXIマルチチャネルバッテリ・シミュレータ・モジュールを発表

最新バージョンのPXI/PXIe 6チャネル300mAバッテリ・シミュレータは絶縁耐圧が強化され、最大1kVのバッテリ・スタックでBMSテストを実行可能に

ピカリング インターフェース(本社:英国、クラクトン・オン・シー)はバッテリ・シミュレータ・モジュール「41/43-752A」シリーズの最新バージョンを発表しました。41/43-752A-1xxはBMSテスト・アプリケーションにおけるEVバッテリ・スタックのエミュレーションに最適で、EV業界が400Vから800Vのアーキテクチャに移行する中で必須となる絶縁耐圧の強化(1000V)を実現しました。
      
バッテリ・シミュレータ・モジュールはEV(電気自動車)、電動航空機、その他の自動車、航空宇宙、エネルギー貯蔵のアプリケーションをターゲットにしており、占有するPXIまたはPXIeは1スロットのみです。41-752A-1xx(PXI)と43-752A-1xx(PXIe)は1チャンネルあたり最大7V、300mAを供給可能なバッテリ・シミュレータで、2、4、または6チャネルを備えています。
チャネルは他のチャンネル、グランドから完全に絶縁されており、直列接続することでスタック・アーキテクチャでのバッテリ・シミュレーションが可能です。モジュールは1kVの絶縁バリアを備えているため、クルマの駆動に一般的に使用されている低消費電力バッテリ・スタックとしても使用できます。
      
モジュールの各チャネルは最大300mAの電流をシンクして充電中のバッテリをシミュレーションすることができ、独立した電源とセンサ接続を提供するため、シミュレータによる遠隔負荷のセンシングと配線損失の補正を可能にします。このバッテリ・シミュレータはダイナミック負荷に応答し、負荷でのローカル・デカップリング・コンデンサの必要性を最小限に抑えます。
また、モジュールは負荷での電圧と各セルの電流をプログラム的に、または手作業のソフト・フロントパネル越しに独立して読み取ることができます。
      
モジュールは高電圧スイッチング、障害挿入、熱電対シミュレーション、RTDシミュレーションなどのピカリング製PXIスイッチやシミュレーション・モジュールのほか、CANbusインターフェースなどの他社製PXIモジュールと組み合わせて、完全にフレキシブルなバッテリ・マネジメント・システム(BMS)テストシステムを構築することが可能です。さらに、41/43-752Aは各チャネルで独立したセンサ・ラインを備えた6チャネル完全絶縁電源としても使用できます。
      
ピカリング インターフェースのシミュレーション・プロダクト・マネージャのポール・ボビントンは
「EV業界の大半が2025年を目処にアーキテクチャを400Vから800Vに移行し、充電速度の大幅な向上と航続距離の不安の解消が見込まれる中、41/43-752A-1xxの強化された絶縁耐圧は最大1kVのバッテリ・スタックによるBMSテストをサポートするために重要な役割を果たします」と述べました。
     
ピカリングは自社製品すべてを対象に広範なソフトウェア・サポートを提供しています。このサポートにより、ユーザーは選択したオペレーティング・システムやプログラミング言語(C/C++、.NET、Python、LabVIEW/LabWindows、MATLABなど)でアプリケーションを設計し、既存システムや新規システムへのシームレスな統合を実現できます。
また、ユーザーはMicrosoftがサポートするすべてのWindowsバージョン、すべての一般的なLinuxのほか、Veristand、LabVIEW RT、QNXなどのHardware-In-the-Loop(HIL)ツールから選択できます。
      
ピカリング インターフェース
https://www.pickeringtest.com/ja-jp/