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IARシステムズが最先端のLinuxビルドツールでRISC-V向けに機能安全対応を拡充

2021.10.28  5:33 pm

IAR Build Tools for Linux for RISC-Vが機能安全規格に対応する開発に適したツールとして認証を取得

組込みシステム開発用のソフトウェアツールとサービスのサプライヤとして躍進を続けるIARシステムズ株式会社(本社:スウェーデン・ウプサラ市)は、Linuxベースのフレームワークでのデプロイを支援する弊社のRISC-V用ビルドツール(IAR Build Tools for Linux for RISC-V)がTÜV SÜDによる機能安全認証を取得したことを発表しました。今回取得したのは、機能安全に関わる国際的包括規格IEC 61508と、自動車用機能安全規格ISO 26262の要件に基づく認証です。この他にも、医療用ソフトウェアに関する国際規格IEC 62304、家電製品用の規格IEC 60730、機械制御システム用規格ISO 13849およびIEC 62061、プロセス産業用規格IEC 61511、農林業の規格ISO 25119、 そしてヨーロッパ鉄道規格EN 50128とEN 50657に基づく認証も取得済みです。
    
今日、多くの企業が共通して求めているのは、開発からビルドおよびテストに至るすべての段階で品質を確保できる自動化プロセスです。また、組込みアプリケーションの高機能化がさらに進んだことに伴い、スケーラブルで自由度の高いソフトウェア開発環境に対するニーズがますます高まっています。IAR Build Tools for Linux を使用することで、開発者はプロジェクトに費やす時間的な面から、リソースを最適化することが可能となり、ライセンスやサーバを最適な方法で管理・利用できるようになります。
また、このツールはCMakeやNinjaのような異なるビルドシステムにも容易に統合することができ、コマンドラインビルドのユーティリティIARBuildはビルドの効率化を図ることが可能で、JenkinsやBambooなどの継続的インテグレーションツールとの統合も容易になります。
さらに、静的解析ツールC-STAT®を使えば、開発者は開発段階からテスト段階にわたりコード品質を確保することができます。C-STATは、MISRA C:2012、MISRA C++:2008、MISRA C:2004などの業界標準のコーディング規約への準拠を可能にし、欠陥やバグ、CERT CやCWE (Common Weakness Enumeration:共通脆弱性タイプ一覧) で定義されるセキュリティ上の脆弱性を検出します。
     
IAR Build Tools for Linux には、高度な最適化を可能にするIAR C/C++ Compiler™、IAR アセンブラ、IARリンカ、ライブラリツール、IARBuild、ランタイムライブラリが含まれています。IAR C/C++ Compilerは、C18 (ISO/IEC 9899:2018) プログラミング言語規格のフリースタンディング(OSなしでプログラムを実行しなければいけない環境)な実装をサポートし、C++17のすべての機能に対応しています。さらにC++14 (ISO/IEC 14882:2015)、C11 (ISO/IEC 9899:2012)、C89 (ANSI X3.159-1989) および浮動小数点演算のためのIEEE 754 規格にも対応しています。
     
IAR Build Tools for Linuxの機能安全版について、IARシステムズは製品販売時のバージョンを長期にわたりサポートする保守契約 (Functional Safety Support and Update Agreement) を提供いたします。さらにこの保守契約には、優先的な技術サポートに加え、有効なサービスパックの利用や規格逸脱などの問題に関する定期的なレポートも含まれます。詳細についてはwww.iar.com/jp/safetyをご覧ください。
     
IARシステムズが提供するその他のRISC-V向けツールについてはwww.iar.com/jp/riscvをご覧ください。