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STマイクロエレクトロニクスが消費電力が重視されるビル・オートメーション向けにKNX-RFソフトウェアを発表

2020.10.2  3:15 pm

STマイクロエレクトロニクスが消費電力が重視されるビル・オートメーション向けにKNX-RFソフトウェアを発表

STマイクロエレクトロニクスは、超低消費電力無線トランシーバ「S2-LP」向けのKNX-RFソフトウェアを発表しました。このソフトウェアにより、スマート・ビルディング・アプリケーションにおいて、規格に準拠した省電力の無線通信が可能になります。
  
このソフトウェアは、32bitマイクロコントローラ(マイコン)STM32、またはArm® Cortex®-M0(動作周波数: 32MHz)コアと包括的なI/Oペリフェラルを内蔵するBluetooth® Low Energyシステム・オン・チップ(SoC)「BlueNRG-2」で動作します。
認証取得済みのKNX-RFスタック、RFアダプテーション・レイヤ、S2-LPライブラリが含まれており、S2-LPを接続して超低消費電力のKNX無線ノードを構成することができます。
S2-LPは、868.3MHz帯でわずか10mAの消費電流(+10dBm出力時)で動作します。また、業界最高クラスの電力効率、セキュリティ、および堅牢性を備えた無線通信を実現し、バッテリ駆動時間の延長とソリューション全体のコスト低減に貢献します。
  
S2-LPとBlueNRG-2を組み合わせることで、消費電力を抑えた独自のKNX /Bluetooth®ハイブリッド・ソリューションを開発することができます。
これにより、スマートフォンでKNXネットワークにアクセスし、直感的かつスタイリッシュなインタフェースからKNX無線ノードのモニタリングや制御、設定、プロビジョニング、および更新を簡単に実行できます。
  
また、BlueNRG-2およびSTM32マイコンの双方で、このソフトウェアは、照明、暖房、冷暖房空調設備、環境発電システムなどで使用されるプッシュ・ボタン、照明スイッチ、人感センサ、シャッター制御、調光制御をはじめとする機器の高性能化と省電力化に貢献します。
  
最新のKNX-RF Multi仕様に準拠し、セキュアな(Sモード)暗号通信や5つのチャネルによる周波数アジリティに対応しているため、干渉防止や高速 / 低速通信モードによる消費電力の削減も可能です。
さらに、Listen before talk(LBT)、自動リトライ機能付きの高速アクノレッジ、リピータ対応など、信頼性を高め、ネットワーク上に多数のKNX機器共存させるためのさまざまな機能が用意されています。
  
今回新たにKNX-RFソフトウェアを開発するにあたり、STは認証取得済みのKNXスタックを開発するTapko社、およびRFアダプテーション・レイヤを開発するActimage社(両社はSTの認定パートナー企業)と協力しました。
  
今回の発表により、S2-LPおよびS2-LP向けKNX-RFソフトウェアがツイストペア・ケーブルを使用するKNX TP通信向け高集積トランシーバ「STKNX」のポートフォリオに加わるため、主要な業界規格を網羅するSTの認証取得済みスマート・ビルディング向け通信ソリューションがさらに拡充されます。
STは、これらのソリューションを通じて、有線 / 無線双方のKNX仕様をサポートしています。また、組込みソフトウェアや評価ツール、スマートフォン・アプリの提供により、スマート・ビルディングと産業用アプリケーションにおけるBluetooth LE Meshと6LoWPANネットワーク・ソリューションの開発を促進します。
S2-LPおよびBlueNRG-2は、STによる10年間の長期製品供給保証の対象です。
  
詳細については、ウェブサイトをご覧ください。
https://www.st.com/ja/wireless-transceivers-mcus-and-modules/s2-lp.html?icmp=tt17544_gl_pron_sep2020