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世界半導体製造産業、2024年の回復に向けた準備が整う―SEMIが発表
2024.2.19 4:59 pm
SEMI(本部:米国カリフォルニア州ミルピタス)は2月14日(米国時間)、TechInsights[*1]と共同して発行する最新のSemiconductor Manufacturing Monitor[*2]レポートにおいて、電子機器およびICの売上高が2023年第4四半期に増加し、2024年にはさらなる伸びが予測され、世界半導体製造業界の回復が定着しつつあると発表しました。
2023年第4四半期の電子機器売上高は前年同期比1%増となり、2022年下半期以来のプラス成長となりました。この成長は2024年第1四半期にも継続し、前年同期比3%増が見込まれます。同時にIC売上高も需要の改善と在庫の正常化が進み、2023年第4四半期には前年同期比10%増加をし、成長に転じています。2024年第1四半期のIC売上高は、前年同期比18%増とさらに増加することが予測されます。
設備投資とファブ稼働率は、2023年下半期の大幅な落ち込みの後、2024年第1四半期から緩やかに回復をする見込みです。
2024年第1四半期は、メモリ設備投資が前期比9%増、前年同期比10%増、また非メモリ設備投資が前期比16%増となる見通しですが、2023年第1四半期の水準には到達しない見込みです。ファブ稼働率については、2023年第4四半期の66%から2024年第1四半期には70%へと改善しています。一方、ファブ生産能力は 2023年第4四半期に1.3%増加し、2024年第1四半期も同程度の増加が予測されます。
2023年の設備投資額は予測を上回りましたが、2024年上半期の伸びは主に季節性の影響を受けて鈍化することが予想されます。
SEMIの市場情報担当シニア・ディレクター Clark Tseng(クラーク・ツェン)は、次のように述べています。
「エレクトロニクスおよびIC市場は2023年の低迷から回復しつつあり、今年は成長が期待されます。ファブ稼働率は現時点では低いままですが、2024年が進むにつれて改善することが見込まれます」
TechInsightsの市場分析担当ディレクター Boris Metodiev(ボリス・メトディーフ)は、次のように述べています。
「半導体需要は順調に回復に向かっています。IC市場は全体として今年は成長をしていますが、自動車市場と産業市場の減速がアナログの拡大を妨げています。AIは、テクノロジーがクラウドからエッジに移行するにつれ、最先端半導体の成長を大きく促進するでしょう。同時に、後工程の成熟ノードでの過剰生産能力が、地政学的要因によって生じています」
*1 https://www.techinsights.com/
*2 https://www.semi.org/jp/products-services/market-data/manufacturing-monitor
SEMI
www.semi.org