Electronics Information Service

組込みシステム技術者向け
オンライン・マガジン

MENU

SOLUTION

Cadence Verisium AI-Driven Verification Platformがルネサスのデバッグ生産性を向上

2023.3.10  6:40 pm

ルネサスの車載アプリケーション向け最新R-Car SoCデザインの検証において、Verisiumプラットフォームおよびアプリケーションを採用し、特定不具合のデバッグ生産性を6倍向上

ケイデンス・デザイン・システムズ社(本社 米国カリフォルニア州サンノゼ市、以下ケイデンス)は、3月9日(米国時間)、ルネサスエレクトロニクス株式会社(以下ルネサス)が、デザインバグの根本原因解析を可能にする新製品Cadence® Verisium™ Artificial Intelligence (AI)-Driven Verification Platform(以下Verisiumプラットフォーム)を採用したことを発表しました。
     
ルネサスは、新しいVerisiumプラットフォームを活用してデザインバグのデバッグにおける生産性を大幅に改善し、車載アプリケーション向け最新R-Car SoCデザインの開発期間を短縮しました。
     
Versium AutoTriage、Verisium SemanticDiff、Verisium WaveMiner、Verisium PinDown、Verisium Debug、Verisium Managerなどのアプリケーションを包含するVerisiumプラットフォームは、ケイデンスのビッグデータ分析用プラットフォームCadence Joint Enterprise Data and AI (JedAI) Platformに統合されており、AIドリブンでデザインバグの根本原因解析を可能にします。
本ソリューションは、IPからSoC全体の検証をサポートし、検証ツールの単一実行だけでなく複数実行をも管理する包括的なデバッグソリューションを実現することにより検証効率を新たなレベルまで向上し、波形、回路図、ドライバーのトレース、およびSmartLogテクノロジーによる高速かつ網羅的、対話的なポストプロセスデバッグフローを可能にします。
     
ルネサスエレクトロニクス社コメント
阪本 憲成氏(ルネサスデザインベトナムPresident)
「当社のR-Car SoCの設計をスケジュール通りに完成させるためには、品質および効率性の向上が最も重要です。新しい波形フォーマットは最近の検証ニーズに適しており、シミュレーション時の信号波形取得性能が2倍向上しました。また、Verisiumの様々なAIベースアプリケーションにより、デバッグ全体の生産性が6倍程度向上したことも確認でき、検証サイクル全体の短縮につながりました。」
     
ケイデンス・コメント
Paul Cunningham(senior vice president and general manager, System & Verification Group)
「AIは、我々が認識している現代のEDA技術を新たなレベルに引き上げる可能性を持っています。Cadence JedAI Platform環境上でケイデンスの検証フルフローの入力情報と出力情報をすべてまとめて管理し、検証の生産性と効率性を大幅に向上する革新的な新製品Artificial Intelligence (AI)-Driven Verification Platformを開発し、お客様にお届けすることができました。」
     
Verisium AI-Driven Verification Platformは、Palladium® Z2 emulation、Protium™ X2 prototyping、Xcelium™ simulation、Jasper™ Formal Verification Platform、Helium™ Virtual and Hybrid Studioをはじめとするケイデンスの検証フルフローの一貫として開発された新製品です。ケイデンスの検証フルフローにより、デザインデバッグの検証スループットを大幅に向上します。Verisiumプラットフォームおよびアプリケーションは、ケイデンスのIntelligent System Design™戦略を支えるものであり、卓越した完成度の高いSoC開発を可能にします。
     
詳細
www.cadence.com/go/RenesasVerisium