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GridspertiseとSTマイクロエレクトロニクスの20年間におよぶ協力体制が米国などの家庭向けスマート・メータ・ソリューションを強化

2023.2.17  4:48 pm

GridspertiseとSTマイクロエレクトロニクスの20年間におよぶ協力体制が米国などの家庭向けスマート・メータ・ソリューションを強化

世界各地の配電事業者による電力グリッドのデジタル化をサポートするグローバル企業Gridspertiseと、多種多様な電子機器に半導体を提供するSTマイクロエレクトロニクスは、DistribuTECH 2023において、スマート・メータ技術に関する両社の長期的な協力が新たな段階に入ったことを発表しました。
     
両社の協力は、Gridspertiseの株主であるEnel社とともに2000年代前半に始まりました。現在、スペイン、東ヨーロッパ、中南米で導入されている6,500万台以上のGridspertise製スマート・メータに、STの電力線通信(PLC)技術が採用されています。また、Gridspertiseが提供するイタリア向けのスマート・メータにはSTの最新PLCシステム・オン・チップ(SoC)が内蔵されています。これにより、家庭用スマート・メータにおけるニア・リアルタイムのサイバーセキュア通信チャネル「Chain 2」技術を実現しています。
GridspertiseとSTは現在、Chain 2をGridspertiseポートフォリオの新たなメータ・ソリューションに採用し、米国やその他の地域に向けた最適化に取り組んでいます。
     
Chain 2技術は、エネルギー消費や自家発電に対するエンド・ユーザの意識向上に貢献します。また、ホーム・オートメーションを通じてエネルギー使用を簡略化する、さまざまな新サービスを実現します。Chain 2技術は、エネルギー市場のあらゆるステークホルダーがより積極的な役割を果たすよう促すとともに、分散型再生可能エネルギーの普及を加速させます。
太陽光パネルといったユーザの発電システムからリアルタイムで得られるデータに基づき、それぞれの顧客に合わせた行動を推奨することができます。さらに、スマート・メータから生活家電の消費電力データをリアルタイムで収集し、家庭内の電力需要や空き容量に応じてEVチャージャの充電電力を調節することも可能です。
     
GridspertiseとSTは、この他にも複数の分野で協力を進めています。
米国市場向けのANSI C通信規格に関する取り組みに加え、最新のDLMS(1)規格をGridspertiseのスマート・メータに採用し、機器およびシステム間の相互運用性や互換性のさらなる強化に向けて取り組んでいます。
     
Gridspertiseの最高技術責任者(CTO)であるGianni Ceneriは、次のようにコメントしています。
「業界をリードする主要企業との協力は、電力グリッドのデジタル化を加速し、エネルギー転換におけるエンド・ユーザの積極的な役割を促進する上できわめて重要です。
STとの戦略的協力を強化し、革新的なソリューションを開発するためのベスト・プラクティスを共有することで、より多くの市場に対応するとともに、新たな顧客に利益を提供できることを嬉しく思います。まずは、北米のプラットフォームを通じて取り組みを強化する米国の電力グリッド事業者および電力会社へのサポートをさらに拡充させたいと考えています。」
     
STのアナログ・MEMS・センサ・グループ インダストリアル &パワー・コンバージョン事業部ジェネラル・マネージャであるDomenico Arrigoは、次のようにコメントしています。「Gridspertiseの加速する事業成長に合わせて、STは継続的に独自のシステム・ノウハウ、専用サポート、先進的な半導体集積技術に基づくターンキー・ソリューションを開発し、貢献していきます。STは、Gridspertiseのソリューションとサービスの重要な技術プロバイダとして、両社の関係を維持・強化し、堅牢性、安全性、柔軟性、信頼性に優れた持続可能なスマート・グリッドをGridspertiseとともに提供します。」
     
GridspertiseとSTの協力における最新の取り組みは、持続可能で信頼できるスマート・グリッドの新時代を築くというGridspertiseのミッションと完全に一致しています。また、新たな連邦政策によってエネルギー転換と電力グリッドの近代化に対する投資が活発化する米国の状況において、きわめてタイムリーな動きです。STとGridspertiseは、電力グリッドのさらなるデジタル化により、柔軟かつ持続可能な分散型エネルギー源の普及とエンド・ユーザの積極的な参加を推進していきます。
      
米国に支社を持つ両社は、ハイテク企業、電力グリッド事業者、政策立案者、規制当局、エンド・ユーザと直接関係を築き、米国の電気の未来に貢献していきます。
      
(1)DLMS(Device Language Message Specification)は、主要電力会社およびメータ製造企業による非営利組織であり、スマート・メータ データ交換の標準規格を開発、サポートしています。

・Gridspertiseについて
Gridspertiseは、グリッド・インテリジェント・デバイス、エンド・ツー・エンドのプラットフォーム・ソリューションおよびサービスを提供し、メータおよびグリッド・エッジのデジタル化、ネットワーク・インフラのデジタル化、フィールド・オペレーションのデジタル化という3つの主要分野において、電力グリッドのデジタル化を推進しています。Gridspertiseのポートフォリオは、配電事業者の既存インフラと統合しやすいオープン・エコシステムとして
設計されており、インテリジェントなグリッド機器とすぐに使えるモジュール型アプリケーションを組み合わせて、中央レベルとエッジの両方で稼働させることができます。Enelが20年以上にわたり従来の配電網からスマート・グリッドへの転換を目指してデジタル技術を開発、テスト、拡大してきた経験から、2021年にGridspertiseが設立されました。
Gridspertiseは現在、Enel Groupと世界的な大手オルタナティブ投資ファンドであるCVC Capital Partnersによる共同支配企業です。430以上の特許を含む重要な知的財産ポートフォリオを受け継いだGridspertiseは、グリッドのデジタル化における専門性を主要な技術パートナーの最先端ソリューションと組み合わせて、エネルギー市場の進化するデジタル化ニーズに対応しています。50を超えるさまざまな規模の配電事業者と世界各地で協力しており、2022年には500万台以上のインテリジェント機器を納入しました。Gridspertiseは、イタリアに本社を置き、スペイン、ブラジル、インド、米国に拠点を置いています。
現在のターゲット市場であるヨーロッパ、中南米、北米に加えて、近い将来電力グリッドへの投資がインフラのアップグレード・プロジェクトを促進するアジア太平洋地域やアフリカに拡大しています。
https://gridspertise.com/

STマイクロエレクトロニクス
https://www.st.com