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VESAがDisplayPort UHBRのデバイス認証プログラムとUHBRケーブルの認証開始を発表

2022.3.3  3:58 pm

VESA認証のDisplayPort UHBR製品が、DisplayPortバージョン2がサポートするビットレートより、さらに高いビットレートのサポートを保証

Video Electronics Standards Association(VESA®)は、DisplayPort規格バージョン2.0がサポートする高いデータリンクレートであるDisplayPort UHBR(Ultra-high Bit Rate)をサポートするビデオソース、ディスプレイ、ケーブル製品向けの認証プログラムを発表しました。DisplayPort UHBR認証プログラムを通じて、デバイスおよびケーブルメーカーは、DisplayPort公認テストセンター(ATC)に新製品を送り、テストと認証を受けることができます。UHBRによって実現されるより高帯域幅は、非圧縮の8K 60Hz HDR、4K 240Hz HDR、2台の4K 120Hz HDRまたは4台の4K 60Hz HDRディスプレイなどのさまざまなユースケースを1本のケーブルでサポートします。
      
また、同時にVESAは、VESA認証DP40およびDP80 UHBRケーブルの導入も発表しました。これらのケーブルは、DisplayPort 2.0で導入された最高性能レベルでのディスプレイ接続と動作を保証します。
VESA認定のDP40ケーブルは、DisplayPort 2.0で定義されたUHBR10リンクレート(10ギガビット/秒または10Gbps)までをサポートし、最大40Gbpsのスループットを供給しながら、完全な4レーン動作をサポートしなければなりません。VESA認証DP80ケーブルは、最大80Gbpsのスループットを供給する4レーンで、DisplayPort 2.0で定義されたUHBR20リンクレート(20Gbps)までをサポートする必要があります。VESA認証のDP80ケーブルは、同様にDisplayPort 2.0で定義されているUHBR13.5リンクレート(13.5Gbps)にも対応します。

VESAがDisplayPort UHBRのデバイス認証プログラムとUHBRケーブルの認証開始を発表

複数のビデオソースおよびディスプレイ製品が、現在、DisplayPort UHBR認証プログラムのテスト中で、まもなく初期の認証が完了する予定です。改良型フルサイズDisplayPortおよびMini DisplayPortコネクタを使用したDP40およびDP80ケーブルのいくつかは、すでに認証に合格し、生産が開始されています。現在、VESA認証のDP40およびDP80ケーブルは、Accell社、BizLink社、WIZEN社などのベンダーから提供されています。さらに多くのケーブルが認証中で、近々市場に投入される予定です。
      
VESAのコンプライアンスプログラムマネージャであるJames Choateは、次のように述べています。
「DisplayPort 2.0仕様でサポートされる超高ビットレートは、まったく新しいレベルのディスプレイ性能と体験をユーザーに提供します。UHBR認証プログラムを確立することで、より高性能なビデオおよびディスプレイ製品のエコシステム全体での採用を加速したいと考えています。このプログラムが、DisplayPort Alt ModeやDisplayHDRの仕様および規格と同じように、DisplayPort HBR3ビットレートをサポートする製品の広範なエコシステムへの採用を可能にしたものを含む、他のVESA認証プログラムで達成した成功と同様の成果をあげることを期待しています」
      
Choteのコメント(続)「グラフィックスカードやモニターの性能がどれほど高くても、それらのデバイスを接続するケーブルによって画質が制限されることがあります。DisplayPortコネクタとケーブル設計の両方の改善により、新しいVESA認定DP40およびDP80 UHBRケーブルは、ユーザーがVESA認定デバイスから最高の性能を得ることができるようにします。これらの新しいケーブルは、VESAのUHBR認証プログラムに支えられており、ケーブルにVESAのDP40またはDP80のロゴがあれば、現在および今後のVESA認証製品がサポートする最高のデータレートの仕様を満たすことが保証されます」
      
DP40およびDP80ケーブルは、フルサイズとMini DisplayPortケーブルの両方の構成があり、RBR(Reduced Bit Rate:低ビットレート)、HBR(High Bit Rate:高ビットレート)、HBR2、HBR3など、以前に定義され現在も利用されているDisplayPortリンクレートに対応したデバイスと完全な下位互換性があります。
      
DisplayPort Alt モード(USB Type-Cコネクタを介したDisplayPort)については、フル機能のパッシブUSB-CケーブルがすでにUHBRビットレート速度をサポートしており、UHBR速度要件を満たすVESAの認証を受けたUSB Type-CからDisplayPortへの変換ケーブルが間もなく発売される予定です。
      
UHBR製品のテストは、Allion LabsやGranite River Labs(GRL)を含むDisplayPort ATCで実施可能です。
DisplayPort ATCの全リスト
https://www.vesa.org/displayport-developer/compliance/
      
・VESAについて
Video Electronics Standards Association (VESA)は、エレクトロニクス産業の発展と促進を目的とした、ハードウェア、ソフトウェア、コンピュータ、ディスプレイ、コンポーネントのメーカー300社以上が加盟する国際的な非営利標準化団体です。VESAは30年にわたり、今日の映像・エレクトロニクス産業のために、シンプルで普遍的な製品横断的ソリューションを創造し、サポートしてきました。VESAの規格には、DVI、LVDS、VGAに代わるDisplayPort™があります。DisplayPortは最先端のデジタルプロトコルを利用しており、驚異的なデジタルディスプレイ体験を可能にする拡張可能な基盤を提供しています。
http://www.vesa.org/