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シリコン・ラボが絶縁型ゲート・ドライバのポートフォリオを強化する新製品

2020.10.27  3:53 pm

シリコン・ラボが絶縁型ゲート・ドライバのポートフォリオを強化する新製品

過渡耐性の大幅な向上とレイテンシの50%低減を実現

シリコン・ラボは、絶縁型ゲート・ドライバの新製品「Si823Hx/825xx」を発表しました。新ゲート・ドライバは、高速かつ安全なスイッチング、低レイテンシ、高ノイズ耐性を兼ね備えており、本製品をパワー・トランジスタの近傍に配置することにより、コンパクトな基板設計が可能となります。
これらのゲート・ドライバにおける新しい進歩は,パワー・コンバータの設計者がSiC、GaN、高速Si FETなどの新しいテクノロジーを利用可能にしながら,増加するエネルギー効率の標準やサイズの制約を満たしそれを超える支援を可能にします。
  
絶縁型ゲート・ドライバの新製品「Si823Hx/825xx」は、2020年第4四半期にオートモーティブ・グレードを出荷開始予定です。納期および価格については、シリコン・ラボ国内販売代理店にお問い合わせください。製品の詳細は、こちらをご参照ください。
  
シリコン・ラボで、パワー製品担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーを務めるBrian Mirkinは、次のように述べています。
「自動車、産業、再生可能エネルギーの分野におけるパワー・コンバータの設計者は、安全と電力に関する要件を満たしながら、新たなエネルギー効率規格や新しいテクノロジーなど、変化する環境に対応しています。シリコン・ラボの新しい絶縁型ゲート・ドライバは、入力電圧範囲の拡張、レイテンシの低減、高ノイズ耐性、高速スイッチングを含めた業界の要求を満たしそれを超える高性能な機能をご提供します」
  
シリコン・ラボの絶縁型ゲート・ドライバ・テクノロジーは、データセンターの電源、太陽光発電のマイクロ・インバータ、自動車市場のトラクション・インバータ、産業用電源などの広範な電源用途に使用されています。
  
Si823Hx/825xxファミリの異なる製品特性は、厳しい電源環境に対応する設計者のニーズをサポートするように特別に構成されています。この製品ファミリはFETのターン・オンの高速化のために,より高いソース電流を供給するユニークなブースター・デバイスを提供します。
対称的な4Aシンク/ソース機能は、ソース電流が前世代のドライバに比べて約2倍となり、スイッチング損失の低減に役立ちます。この新しい絶縁型ゲート・ドライバは、高いシステム効率でフィードバック・ループの遅延を減らす最大30nsの伝播遅延により、レイテンシを半分に削減しました。
またトランジェント・ノイズ耐性を強化し、本質的にノイズの多い環境での堅牢な動作を保証します。さらに入力電圧範囲(VDDIH)が4.5Vから20Vに拡張されたため、一般的なアナログコントローラの電源レールとの直接インターフェースが可能です。
  
スペースの制約への対応が重要であることを考慮して、Si823Hx/Si825xxには複数のパッケージオプションがあります。現在、8ピン・パッケージのコンパクトなドライバが用意されており、16ピン・パッケージの同等品に対して、システムのサイズとコストの低減が可能になっています。
他にも、新たにアップグレードされた特徴として過熱保護機能があります。これは温度が過度に上昇した際に、ドライバを自動的に停止させる機能です。さらにデッドタイム、オーバーラップ保護、入力ノイズ除去といった安全性能を備えており、最大限の安全性が確保されています。