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ユビキタスAIがIoT機器の開発と市場投入までの期間を50%短縮しOSSのセキュリティ懸念も軽減できるソフトウェアパッケージを開発

2022.6.9  3:36 pm

ユビキタスAIがIoT機器の開発と市場投入までの期間を50%短縮しOSSのセキュリティ懸念も軽減できるソフトウェアパッケージを開発

株式会社ユビキタスAIコーポレーション(本社:東京都新宿区、以下ユビキタスAI)は、組込みシステムを構成するリアルタイムOS、ネットワークスタックおよびアプリケーションなどのミドルウェアを動作確認済みのパッケージにした新製品「Ubiquitous RTOS IoT Enabler(以下「RTOS IoT Enabler」)」を2022年6月9日(木)に提供開始することを発表します。
       
近年、高性能・高機能化が進む組込み機器開発では、OS、ネットワークスタック、ミドルウェア、アプリケーションと多岐にわたるソフトウェアの検討、開発および調達が必要になります。また、採用するソフトウェアにおける品質の確保やセキュリティ対応に多大な時間と手間を要します。その中には、専門的な知識が必要とされるオープンソースソフトウェア(OSS)の使用可否の判断まで含まれており、組込み開発者の負担になっています。
       
RTOS IoT Enablerは、最新のIoT機器からEMS(Energy Management System)、スマート家電、メディカル・ヘルスケア、HMI、FAなど幅広い組込み製品の開発効率を向上し、市場投入までの期間を50%短縮可能にするオールインワンパッケージです。ユビキタスAIのμITRON4.0仕様リアルタイムOS「TOPPERS-Pro シリーズ」、省リソースのMCUでも効率的に動作するネットワークスタック「Ubiquitous Network Framework」をベースに、EMS、スマート家電などさまざまなアプリケーションに適したミドルウェアを柔軟に組み合わせられます。
        
一般的にIoT機器の設計工程では、ソフトウェアの選定や調達のための契約業務が発生し、開発工程はRTOSの移植、ネットワークスタックの移植、ファイルシステムやミドルウェアの移植にアプリケーション開発まで多岐にわたるため開発期間が半年以上となることが少なくありません。
        
RTOS IoT Enablerの利用者は、複数のソフトウェア調達に関連する契約業務が簡素化されるだけでなく、OSS採用に伴うセキュリティ懸念、ソフトウェアの品質向上および長期の利用に耐えうる適切なアップデートが行われるか、といった問題から解放されます。さらに、RTOS IoT Enablerは動作確認済みのソフトウェアパッケージであるため、動作確認に要する期間が短縮されることによって、3ヶ月未満でIoT機器の開発を行うことも可能となります。
     
また、OSSは無保証で使用することが前提とされているため、不具合や脆弱性があった場合、利用者自身で対応する必要があります。一方、RTOS IoT Enablerは商用ソフトウェアであり、その提供元であるユビキタスAIが不具合や脆弱性への対応をサポートするため、利用者の負担が軽減します。
      
これまで、開発工数や期間の制約から既存資産の流用による派生開発を余儀なくされていた製品開発者も、RTOS IoT Enablerを利用することで、システム要件に最適な最新のマイコンやプロセッサをベースにした設計への移行が可能になります。
          
製品開発の効率が向上することで、自社アプリケーションの開発に集中でき、優れた製品の市場投入に寄与します。
          
今回は、幅広いIoT機器開発に適用可能なRTOS IoT Enablerに加え、RTOS IoT Enablerの最初の特定アプリケーション向けパッケージとして、スマートメーターやスマート家電など多くのEMS機器で採用されている規格であるECHONET Liteを統合した「Ubiquitous RTOS IoT Enabler for EMS」を同時にリリースします。
      
今後、ユビキタスAIでは顧客の製品開発の効率化と市場競争力の向上をサポートする、高性能で信頼性の高いソフトウェアを簡単かつ迅速に利用できるRTOS IoT Enablerの開発を継続し、アプリケーションに特化したパッケージバリエーションを増やしていきます。
       

主な特長

  • 組込みシステム設計を効率化・簡素化する包括的なソフトウェアパッケージ
    OS、ネットワーク、セキュリティなどの移植・開発作業を不要にし、開発効率の向上と市場投入までの期間を短縮
  • 商用リアルタイムOS「TOPPERS-Pro」をあらかじめ統合
    タイミングクリティカルで複雑な制御をスマートに処理。最新のマルチコアCPUアーキテクチャに対応
  • アプリケーションに特化したパッケージを提供
    EMS向けECHONET Liteやスマートスピーカー向け音声コントロールといった特定のアプリケーション向けに最適化されたパッケージの利用で、さらに開発工数を削減         

株式会社ユビキタスAIコーポレーション 代表取締役社長 長谷川 聡のコメント
「近年の組込みシステムは、ますます複雑化し、お客様の開発リソースへの負担は増加し続けると同時に、グローバル化された市場構造の中では、製品を早期に市場投入することが求められます。
今回発表したRTOS IoT Enablerは、ユビキタスAIが長年にわたり商用ソフトウェアとして開発、販売し、お客様から支持を得てきた組込みシステム向けの基本ソフトウェアとミドルウェアを動作確認済みのパッケージとして提供することで、これらの課題を解決します。RTOS IoT Enablerが、性能だけでなく、安心・安全な利用に考慮した製品開発を行うお客様に貢献できるものと確信しております。」
     
製品ページURL: https://www.ubiquitous-ai.com/products/rtos-iot-enabler/
Ubiquitous RTOS IoT Enabler for EMS詳細
https://www.ubiquitous-ai.com/products/rtos-iot-enabler/for-ems.html