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CEVAがチップレット間のDie-to-Die通信を実現するセキュリティIP発表

2022.2.4  12:56 pm

https://www.ceva-dsp.com/product/fortrix-secured2d/

米国メリーランド州ロックビル―ワイヤレス通信技術およびスマート・センシング技術と統合IPソリューションのリーディング・ライセンサーであるCEVA, Inc.は本日、Fortrix™ SecureD2DIPソリューションを発売し、IPコア市場での事業を拡大したと発表しました。
Fortrix SecureD2D IPは、チップレット間でセキュアな認証とファームウェア・ブート/コードのロードを実現し、HSoC内の各チップレットに対する保証を提供します。
    
アドバンスド・ノードのモノリシックSoCの開発は、コストが飛躍的に上昇しており、長期の設計サイクルや製造リードタイムも伴うことから、採算性や費用対効果の高い選択肢であるチップレットの台頭につながっています。
Gartner Researchによれば、チップレット搭載システムの半導体市場は、2020年の33億ドルから2024年には505億ドルに拡大する見通しです。
     
チップレット・ダイはさまざまなベンダーやグローバルなサプライチェーンを通じて提供されているため、HSoCを導入する場合、セキュリティと保証が重要な検討材料となります。これは、特にHSoCの対象となる航空・防衛市場、産業・自動車市場、IoT関連アプリケーションでのチップレット実装に当たって、重要なポイントとなります。
     
こうした状況を受け、CEVAでは、完全子会社であるIntrinsixを通じて、HsoC内のセキュアなチップレット間通信を独自技術で実現する総合的なハードウェアベースのソリューションとして、Fortrix SecureD2D IPを発表しました。
このIPは、米国防総省のSHIP(最先端ヘテロジニアス統合パッケージング)プログラムの一環として選定・実装されており、すでにロッキード・マーティンと、世界的な半導体メーカー1社に採用されています。
Fortrix SecureD2D IPは、セキュア・ファブリックを介して、高速な暗号化・復号化を担うハードウェアベースの暗号化アクセラレーターと通信するコントローラーを搭載しており、ECDSA、SHA2、AESなどの暗号化方式に対応します。また、ローレベルのファームウェアAPIとカスタマイズ対応のハイレベル・アプリケーションもIPパッケージに含まれており、セキュアなチップレットに迅速に統合できます。
このIPでは、リーダーとフォロワーの両ターミネーション・ポイントが実装されます。
     
CEVAのIntrinsix事業部CTOのMark Bealは、次のようにコメントしています。
「Fortrix SecureD2D IPによって、チップレットの間で極めてセキュアなDie-toDie通信が可能になるため、国防総省による設計プロセスの合理化と、チップレット・システム開発コストの削減に道が開かれました。国防総省SHIPプログラムによりこのIPを実現することができ、大変光栄です。今後も次世代HSoCデバイスの高信頼化に貢献してまいります」。
      
Fortrix SecureD2D IPは、本日からライセンス提供を開始します。提供物には、RTL、SDC制約、ファームウェア、ドキュメンテーションが含まれています。
本IPは、あらゆる半導体プロセスに適しています。また、CEVAでは、完全なHSoC設計・提供に加え、セキュリティIP・チップレット開発の統合・サポートを支援する設計サービスも提供しています。
詳細
https://www.ceva-dsp.com/product/fortrix-secured2d/
     
CEVA
www.ceva-dsp.com