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ドイツSpin Digital社、次世代ビデオコーデックH.266/VVCデコーダおよびSDK国内リリース

2021.9.28  3:05 pm

株式会社スピンデジタルアジアパシフィック(本社:東京都中央区日本橋人形町)は、ハイパフォーマンスビデオコーデックを提供するドイツSpin Digital Video Technologies GmbH(以下、Spin Digital社)が開発をした次世代ビデオコーデック H.266/VVCデコーダをSpin VVCプレーヤーターンキーシステムとして、また、デコーダ及びレンダラーのエンジンをSDK(ソフトウェア開発キット)として、リリースすることを発表いたします。
    
H.266としても知られるVVCビデオコーデック(H.266/VVC)は、8K放送、ストリーミング向けアプリケーションで使用されるHEVCビデオコーデック(H.265/HEVC)よりも、ビットレートを削減するように設計された次世代標準ビデオコーデックです。圧縮率の向上に加えて、H.266/VVCには、HDRビデオ、アダプティブストリーミング、スケーラビリティ、スクリーンコンテンツ、360°ビデオのための効率的な圧縮ツールが含まれています。標準化H.266/VVCは、現在および次世代のネットワーク上で効率的な伝送を可能にするために、今までには無い、低ビットレートで8Kビデオを圧縮する機能を備えています。
     
VVCスケーラビリティ及び8K120pHDR対応メディアプレーヤ
Spin Digital社が開発したソフトウェアH.266/VVCリアルタイムビデオデコーダは、より高いピクセル数、ハイダイナミックレンジ(HDR)、ワイドカラーガンマ、ハイフレームレート(HFR)など、8Kフルフォーマットをサポートするよう完全統合され、VVC標準化規格の仕様もフルサポートする高度に最適化された CPU ベースの VVC デコーダです。
     
-8K120p HDRビデオをリアルタイム処理
-スケーラビリティに対応した映像ファイルを指定した解像度のレイヤーでリアルタイムデコーディング
-HDMI 2.1 (GPU) と SDI 出力インターフェイスを備えた 8 K 対応の高度な自社開発ビデオ レンダリング エンジン
     
H.266/VVCは、効率的に複数のレイヤーにビデオをコーディングするための技術仕様があり、それぞれのレイヤーは、同じビデオの異なる解像度とクオリティを保持することが可能となっています。次世代映像投影において、ネットワーク、受信機、ディスプレイ デバイスなど、さまざまな要件が求められるなか、H.266/VVCのスケーラビリティ機能は、非常に有用な機能となることと期待されています。
     
Spin Digital社 VVCデコーダは、リアルタイムにスケーラブル ストリームを処理し、ユーザが利用をしたいレイヤーのストリームを選択することが可能です。Spin Digital社VVCスケーラビリティ対応メディアプレーヤは、4K(UHD)と8Kを含む空間レイヤーのスケーラブル ストリームで動作検証済です。
     
-VVC コーデック プロファイル:Main 10、 マルチレイヤーMain10
-サポート解像度:720p、1080p、 2160p (4K)、4320p (8K)、カスタム解像度にも対応
-フレームレート (Hz):25、30、 50、 59.94、 60、 100、 119.88、 120
-Chroma format:4:2:0
-Bit depths:8-bit、10-bit
-カラーガンマ: BT.601、 BT.709、DCI-P3、BT.2020
-Transfer functions:SDR/ BT.1886 (BT.709)、 sRGB
HDR/ HDR10 (ST2084)、 HLG (STD-B67)
-スケーラビリティモード:Temporal、Spatial、Quality (SNR)
     
・SDK(開発用キット)提供について
低ビットレートでのビジュアル エクスペリエンスを向上する次世代ビデオ アプリケーションの開発を簡素化するために、VVC デコーダは、Spin Digital SDK にも含まれるようになりました。SDKを利用することで、同社のVVCデコーダ、及びレンダリングエンジンを顧客のアプリケーションに組込むことが可能です。
    
・ドイツSpin Digital Video Technologies GmbHについて
Spin Digital社は、ベルリンを拠点とし、各国の市場でお客様やパートナーと協力するなど、国際的なB2B環境で活動をしています。最先端次世代コーデックをコアテクノロジーとし、HEVC/H.265では、ソフトウェアコーデックとして、低遅延8Kライブストリーミングを実現し、東京オリンピックでの8Kライブストリーミングに技術提供するなど、プロフェッショナルビデオコーデック分野では、世界最先端技術を有しています。
     
・株式会社スピンデジタルアジアパシフィックについて
スピンデジタルアジアパシフィックは、Spin Digital社が開発する8K、16K解像度をサポートするソフトウェア ビデオコーデックの販売、サポートを行うSpin Digital社のアジア地区の拠点です。