RISC-V原典〜オープンアーキテクチャのススメ〜

デイビッド・パターソン、アンドリュー・ウォーターマン、成田光彰・訳、日経BP社

 評者は本書の編集責任者だったので、今回は書評ではなく紹介である。予めご承知おき頂きたい。本書は2017年12月に米国で出版された「RISC-V Reader」の日本語訳。オープンソースの命令セットアーキテクチャ「RISC-V」について、開発の背景や設計思想、命令セット、プログラミングなどについて解説する。編集者としては、翻訳とデザインを工夫して、正確性を維持しつつ読みやすさを重視したことを強調したい。


 原著はDavid Patterson氏が立ち上げた出版社からの発行であり、同氏の本書とRISC-Vへの思い入れの強さがわかる。特に第1章は、既存の命令セットアーキテクチャの問題点を舌鋒鋭く批判しており、著者の設計哲学が伝わる内容になっている。読み応え十分で、ぜひ呼んで頂きたい。


 実は名著「Computer Architecture: A Quantitative Approach」や「Computer Organization and Design」のRISC-V版が、それぞれ2017年12月と4月にすでに発行されている。英語での情報は多いが、日本語での情報発信は必ずしも十分とはいえない状況である。本書がキッカケとなり、RISC-Vが日本でも盛り上がることを期待したい。

書籍情報

RISC-V原典〜オープンアーキテクチャのススメ〜

デイビッド・パターソン、アンドリュー・ウォーターマン、成田光彰・訳、日経BP社、p.224、¥3240

横田 英史 (yokota@nikkeibp.co.jp)

1956年大阪生まれ。1980年京都大学工学部電気工学科卒。1982年京都大学工学研究科修了。
川崎重工業技術開発本部でのエンジニア経験を経て、1986年日経マグロウヒル(現日経BP社)に入社。
日経エレクトロニクス記者、同副編集長、BizIT(現IT Pro)編集長を経て、2001年11月日経コンピュータ編集長に就任。
2003年3月発行人を兼務。2004年11月、日経バイト発行人兼編集長。
その後、日経BP社執行役員を経て、 2013年1月から日経BPコンサルティング取締役、2016年3月から日経BPソリューションズ代表取締役社長を兼務。2018年3月退任。2018年4月から日経BP社に戻り、 日経BP総合研究所グリーンテックラボ主席研究員、現在に至る。
記者時代の専門分野は、コンピュータ・アーキテクチャ、コンピュータ・ハードウエア、OS、ハードディスク装置、組み込み制御、知的財産権、環境 問題など。
*本書評の内容は横田個人の意見であり、所属する企業の見解とは関係がありません。

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