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横田英史の読書コーナー

大学病院の奈落

高梨ゆき子、講談社

2017.9.16  9:51 am

 2014年に群馬大学医学部附属病院で発覚した、特定の医師(本書では匿名)から外科手術を受けた患者が相次いで死亡した事故を追ったノンフィクション。筆者は特ダネをものにし、日本新聞協会賞を受賞した読売新聞の社会部記者。前半部の筆致がステレオタイプの医者・医学会批判といった感があり煽り気味なのが少し気になったが、後半部は落ち着きを取り戻し取材で得た情報を丹念に書き込んでいる。今や半分忘れかけられているあの事件を振り返り、今後の医療を考える意味で貴重な情報が含まれた書である。

書籍情報

大学病院の奈落

高梨ゆき子、講談社、p.282、¥1728

横田 英史 (yokota@et-lab.biz)

1956年大阪生まれ。1980年京都大学工学部電気工学科卒。1982年京都大学工学研究科修了。
川崎重工業技術開発本部でのエンジニア経験を経て、1986年日経マグロウヒル(現日経BP社)に入社。日経エレクトロニクス記者、同副編集長、BizIT(現ITPro)編集長を経て、2001年11月日経コンピュータ編集長に就任。2003年3月発行人を兼務。
2004年11月、日経バイト発行人兼編集長。その後、日経BP社執行役員を経て、 2013年1月、日経BPコンサルティング取締役、2016年日経BPソリューションズ代表取締役に就任。2018年3月退任。
2018年4月から日経BP社に戻り、 日経BP総合研究所 グリーンテックラボ 主席研究員、2018年10月退社。2018年11月ETラボ代表、2019年6月一般社団法人組込みシステム技術協会(JASA)理事、現在に至る。
記者時代の専門分野は、コンピュータ・アーキテクチャ、コンピュータ・ハードウエア、OS、ハードディスク装置、組込み制御、知的財産権、環境問題など。

*本書評の内容は横田個人の意見であり、所属する企業の見解とは関係がありません。