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横田英史の読書コーナー

投資レジェンドが教える ヤバい会社

藤野英人、日経ビジネス人文庫

2017.7.1  11:40 am

 ひふみ投信のファンドマネジャーが、投資先としての「よい会社」「悪い会社」の見分け方の極意を伝授した書。過去にも同様の書を上梓しているようだが、東芝など最近の話題も織り交ぜて持論を展開しており、なかなか読ませる。極意を68に小分けして紹介しており、スキマ時間にちょこちょこ読むのに向く。30年近くの企業調査、6500人を超える社長との面談などの経験に基づいた極意は説得力がある。筆者が言うように、「自社や取引先の成長性を見極めるモノサシ」として活用できそうだ。

 68の極意は例えばこんな具合だ。「社内結婚が多い」「ホームページに役員の顔写真がある」「社長がケチで細かくてメモ魔」の会社は買い、「スリッパに履き替える」「情報開示が頻繁すぎる」「会議室にホワイトボードがない」の企業は売りだという。

書籍情報

投資レジェンドが教える ヤバい会社

藤野英人、日経ビジネス人文庫、p.288、¥864

横田 英史 (yokota@et-lab.biz)

1956年大阪生まれ。1980年京都大学工学部電気工学科卒。1982年京都大学工学研究科修了。
川崎重工業技術開発本部でのエンジニア経験を経て、1986年日経マグロウヒル(現日経BP社)に入社。日経エレクトロニクス記者、同副編集長、BizIT(現ITPro)編集長を経て、2001年11月日経コンピュータ編集長に就任。2003年3月発行人を兼務。
2004年11月、日経バイト発行人兼編集長。その後、日経BP社執行役員を経て、 2013年1月、日経BPコンサルティング取締役、2016年日経BPソリューションズ代表取締役に就任。2018年3月退任。
2018年4月から日経BP社に戻り、 日経BP総合研究所 グリーンテックラボ 主席研究員、2018年10月退社。2018年11月ETラボ代表、2019年6月一般社団法人組込みシステム技術協会(JASA)理事、現在に至る。
記者時代の専門分野は、コンピュータ・アーキテクチャ、コンピュータ・ハードウエア、OS、ハードディスク装置、組込み制御、知的財産権、環境問題など。

*本書評の内容は横田個人の意見であり、所属する企業の見解とは関係がありません。