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横田英史の読書コーナー

創造力を民主化する〜たった1つのフレームワークと3つの思考法〜

永井翔吾、中央経済社

2022.9.5  5:50 pm

 経産省出身で現在はコンサルタントの筆者が考案し、実践している創造力を高めるフレームワークと思考法を紹介した書。具体的な事例を挙げながら、「統合思考」「アナロジー思考」「転換思考」と呼ぶ思考法の有効性を説く。図を効果的に使い説得力を高めている。議論が整理されており読みやすい。さすが元経産官僚である。
     
 目をむくような議論がなされている訳ではないし、問題を解決する万能薬でもないが、創造力を鍛える一つの方法を提示しているのは間違いない。実際に手を動かし、本書が紹介するフレームワークと思考法が自分にあうか、課題の解決策にマッチするかを確かめた方が良いだろう。

書籍情報

創造力を民主化する〜たった1つのフレームワークと3つの思考法〜

永井翔吾、中央経済社、p.384、¥2200

横田 英史 (yokota@et-lab.biz)

1956年大阪生まれ。1980年京都大学工学部電気工学科卒。1982年京都大学工学研究科修了。
川崎重工業技術開発本部でのエンジニア経験を経て、1986年日経マグロウヒル(現日経BP社)に入社。日経エレクトロニクス記者、同副編集長、BizIT(現ITPro)編集長を経て、2001年11月日経コンピュータ編集長に就任。2003年3月発行人を兼務。
2004年11月、日経バイト発行人兼編集長。その後、日経BP社執行役員を経て、 2013年1月、日経BPコンサルティング取締役、2016年日経BPソリューションズ代表取締役に就任。2018年3月退任。
2018年4月から日経BP社に戻り、 日経BP総合研究所 グリーンテックラボ 主席研究員、2018年10月退社。2018年11月ETラボ代表、2019年6月一般社団法人組込みシステム技術協会(JASA)理事、現在に至る。
記者時代の専門分野は、コンピュータ・アーキテクチャ、コンピュータ・ハードウエア、OS、ハードディスク装置、組込み制御、知的財産権、環境問題など。

*本書評の内容は横田個人の意見であり、所属する企業の見解とは関係がありません。