Electronics Information Service

組込みシステム技術者向け
オンライン・マガジン

MENU

横田英史の読書コーナー

EVと自動運転〜クルマをどう変えるか〜

鶴原吉郎、岩波新書

2018.11.24  9:41 am

 元・日経Automotiveの編集長が、自動車の現在と未来を解説した新書。現在進行している自動車の「電動化」「自動化」「コネクテッド化」を、モノの実用価値から情緒的価値へとシフトする消費者の価値観の変化と関連付けながら手際よくまとめている。ブラウン管テレビから液晶テレビへの移行と、自動車の電動化との関連付けた説明も興味深い。平易な語り口なので、すいすい読み進むことができる。

 ちなみに筆者が冒頭に持ってきたのは、モビリティ・サービス・カンパニーとしてのトヨタ自動車を強調したCES2018における豊田章男社長のプレゼンテーション。モノからサービスへのシフトを進める自動車産業を象徴する出来事として取り上げている。

書籍情報

EVと自動運転〜クルマをどう変えるか〜

鶴原吉郎、岩波新書、p.240、¥842

横田 英史 (yokota@et-lab.biz)

1956年大阪生まれ。1980年京都大学工学部電気工学科卒。1982年京都大学工学研究科修了。
川崎重工業技術開発本部でのエンジニア経験を経て、1986年日経マグロウヒル(現日経BP社)に入社。日経エレクトロニクス記者、同副編集長、BizIT(現ITPro)編集長を経て、2001年11月日経コンピュータ編集長に就任。2003年3月発行人を兼務。
2004年11月、日経バイト発行人兼編集長。その後、日経BP社執行役員を経て、 2013年1月、日経BPコンサルティング取締役、2016年日経BPソリューションズ代表取締役に就任。2018年3月退任。
2018年4月から日経BP社に戻り、 日経BP総合研究所 グリーンテックラボ 主席研究員、2018年10月退社。2018年11月ETラボ代表、2019年6月一般社団法人組込みシステム技術協会(JASA)理事、現在に至る。
記者時代の専門分野は、コンピュータ・アーキテクチャ、コンピュータ・ハードウエア、OS、ハードディスク装置、組込み制御、知的財産権、環境問題など。

*本書評の内容は横田個人の意見であり、所属する企業の見解とは関係がありません。