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横田英史の読書コーナー

検証「イスラム国」人質事件

朝日新聞取材班、岩波書店

2015.8.4  10:44 am

 湯川遥菜、後藤健二の両氏が中東で行方不明になりIS(イスラム国)に殺害された人質事件。本書は、2人の人物像とともに、どういう経緯で中東に入り、なぜ拘束されたのか、安部首相の中東訪問はなぜあのタイミングだったのか、日本政府の解放に向けた交渉内容、トルコ政府や宗教指導者などの関係者の動きについて、丹念な取材で明らかにしている。身代金を支払って人質が解放されるケースが少なくないなど、新聞の社会面をほとんど読まない評者には初めて知る話が多く役立ち感があった。

書籍情報

検証「イスラム国」人質事件

朝日新聞取材班、p.256、岩波書店、¥2052

横田 英史 (yokota@et-lab.biz)

1956年大阪生まれ。1980年京都大学工学部電気工学科卒。1982年京都大学工学研究科修了。
川崎重工業技術開発本部でのエンジニア経験を経て、1986年日経マグロウヒル(現日経BP社)に入社。日経エレクトロニクス記者、同副編集長、BizIT(現ITPro)編集長を経て、2001年11月日経コンピュータ編集長に就任。2003年3月発行人を兼務。
2004年11月、日経バイト発行人兼編集長。その後、日経BP社執行役員を経て、 2013年1月、日経BPコンサルティング取締役、2016年日経BPソリューションズ代表取締役に就任。2018年3月退任。
2018年4月から日経BP社に戻り、 日経BP総合研究所 グリーンテックラボ 主席研究員、2018年10月退社。2018年11月ETラボ代表、2019年6月一般社団法人組込みシステム技術協会(JASA)理事、現在に至る。
記者時代の専門分野は、コンピュータ・アーキテクチャ、コンピュータ・ハードウエア、OS、ハードディスク装置、組込み制御、知的財産権、環境問題など。

*本書評の内容は横田個人の意見であり、所属する企業の見解とは関係がありません。