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横田英史の読書コーナー

ボケてたまるか!~62歳記者認知症早期治療実体験ルポ~

山本朋史、朝日新聞出版

2015.2.15  10:24 am

 記者生活39年で、現在は週刊朝日の編集委員を務める62歳の筆者は、「人の名前が出ない」「もの忘れ多い」「漢字が思い出せない」「取材の約束を忘れた」を自覚し、東京医科歯科大学精神科の「もの忘れ外来」に飛び込み、認知障害の疑いがあると診断される。まだ認知症にまで進んでいないが、放置すると数年後には認知症になる可能性があるという。そこで認知症の早期治療を受けることになったが、さすが記者。転んでも、ただでは起きない。体験レポートを週刊朝日に掲載することになる。そのレポートを単行本にしたのが本書である。筆者と同じ症状を自覚している評者にとって、人ごとではないだけに勢い込んで読んだ。本書は認知症の早期治療の実態を知る上で貴重な情報に満ちており、「へ~」と思わせる話が次々に出てくる。評者と同世代の方にお薦めの1冊である。
 筆者は認知症の初期治療を詳細に紹介している。いずれも具体的で役立ち感があり興味深い。どんな検査をするのか、どんなトレーニングが効果があるのか、家族との関係はどうなるのか、仲間との会話の効用など勉強になる話が満載である。最後には認知症早期治療の家計簿と題して、通った日付と病院名、費用を掲載する。1年間の治療で13万7000円也。

書籍情報

ボケてたまるか!~62歳記者認知症早期治療実体験ルポ~

山本朋史、朝日新聞出版、p.256、¥1296

横田 英史 (yokota@et-lab.biz)

1956年大阪生まれ。1980年京都大学工学部電気工学科卒。1982年京都大学工学研究科修了。
川崎重工業技術開発本部でのエンジニア経験を経て、1986年日経マグロウヒル(現日経BP社)に入社。日経エレクトロニクス記者、同副編集長、BizIT(現ITPro)編集長を経て、2001年11月日経コンピュータ編集長に就任。2003年3月発行人を兼務。
2004年11月、日経バイト発行人兼編集長。その後、日経BP社執行役員を経て、 2013年1月、日経BPコンサルティング取締役、2016年日経BPソリューションズ代表取締役に就任。2018年3月退任。
2018年4月から日経BP社に戻り、 日経BP総合研究所 グリーンテックラボ 主席研究員、2018年10月退社。2018年11月ETラボ代表、2019年6月一般社団法人組込みシステム技術協会(JASA)理事、現在に至る。
記者時代の専門分野は、コンピュータ・アーキテクチャ、コンピュータ・ハードウエア、OS、ハードディスク装置、組込み制御、知的財産権、環境問題など。

*本書評の内容は横田個人の意見であり、所属する企業の見解とは関係がありません。