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アナログ・デバイセズが5G無線の効率とパフォーマンスを向上する新製品「RadioVerse®」SoCを発表

2021.12.13  1:55 pm

アナログ・デバイセズが5G無線の効率とパフォーマンスを向上する新製品「RadioVerse®」SoCを発表

想像を超える可能性を実現するアナログ・デバイセズ社は、画期的な新製品「RadioVerse®」システムオンチップ(SoC)シリーズを発表しました。この製品は、業界で最もエネルギー効率に優れた5G RU(無線ユニット)を開発するためのアジャイルかつ高コストパフォーマンスなプラットフォームをRU開発者に提供します。新しいSoCシリーズは、5G RUのパフォーマンスとエネルギー効率を大幅に向上させる、拡張されたデジタル機能とRFキャパシティを備えた高度なRF信号処理を提供します。
アナログ・デバイセズのRadioVerseエコシステムに新たに追加されるこれらのSoCは、受賞歴のあるZero IF(ZiF)アーキテクチャに機能統合と線形化の大幅な進歩を組み合わせます。RadioVerseデバイスは、4Gと5GのRUに世界で最も幅広く利用されているソフトウェア無線トランシーバです¹。
            
Samsungのバイスプレジデント兼ハードウェアR&Dグループ、ネットワークビジネスの責任者を務めるDong Geun Lee氏は、次のように述べています。
「Samsungとアナログ・デバイセズは、世界市場で5Gの迅速な開発サポートで長年連携してきました。アナログ・デバイセズが新しいSoCシリーズの発表に成功したことを嬉しく思います。この最先端テクノロジーは、さらに優れた5Gエクスペリエンスを多くのユーザーに提供するでしょう。今後もアナログ・デバイセズとの関係をさらに拡大していきたいと思っています」
       
世界のネットワーク事業者が5Gインフラストラクチャの配備を競うなか、エネルギー効率に優れたRUの需要は急速に拡大しています。無線需要は爆発的に拡大しており、二酸化炭素排出量を減らしながらネットワーク・キャパシティの拡大を目指す事業者にとって、エネルギー効率は重要な指標です。新しいRadioVerse SoCシリーズは、他の製品よりも消費電力が極めて低く、最適なRUシステム効率を提供する高度なアルゴリズムを備えています。
      
アナログ・デバイセズの無線通信担当バイスプレジデントであるJoe Barryは、次のように述べています。
「RadioVerse SoCは、単なるコンポーネントやインターフェースではなく、無線ソリューション全体を最適化するように設計されています。製品世代を重ねるごとに、機能、帯域幅、パフォーマンスが向上し、全体的なRU効率も改善しています。新しいRadioVerse SoCシリーズは、信号処理に5Gの過酷なニーズに対応するための複数の進歩を提供することで、大きな一歩を踏み出します」
      
ADRV9040は、新しいRadioVerse SoCシリーズの最初の製品です。400MHz帯の8つの送受信チャネルを提供し、CDUC(キャリア・デジタル・アップコンバータ)、CDDC(キャリア・デジタル・ダウンコンバータ)、CFR(クレスト・ファクタ・リダクション)、DPD(デジタル・プレディストーション)などの高度なデジタル信号処理機能を内蔵します。この拡張された信号処理によって、同機能のFPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)への実装が不要になるため、熱設計の負荷が削減され、結果的にシステムサイズ、重量、消費電力、コストが削減されます。
SoCの持つDPDアルゴリズムは機械学習を利用して開発され、メジャーなPA(パワーアンプ)ベンダーとの協力で最適化が進められました。これにより、広帯域における最高のパフォーマンスとDPDデザインの負荷の低下を実現できました。DPDアルゴリズムは、窒化ガリウム(GaN)を含む各種PAテクノロジーと、4Gと5Gのユースケースの組み合わせで完全にテストおよび検証されています。
さらに、ZiF無線アーキテクチャは、RFフィルタリングおよびシグナルチェーン・コンポーネントを簡略化し、利用周波数や出力パワーが異なる、多様化されたRU開発における、コストと開発期間を削減します。
     
ADRV9040 RadioVerse SoCの詳細:https://www.analog.com/jp/ADRV9040
      
出典:Mobile Experts、「Semiconductors for RRH 2021」