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テレダイン・レクロイがCrossSync™ PHYテクノロジーをPCI Express® のCEMフォーム ファクタに拡張

2021.12.1  12:11 pm

新しいCEMインターポーザは、32 GT/s のPCIe 5.0レートによりCEMフォームファクタのデバイスのプロトコル層と物理層を統合したデバッグを可能に

テレダイン・レクロイ(所在地: 東京都府中市)は、本日、PCI Express 5.0のカード電気機械(CEM)仕様をサポートするために、特許取得済みのCrossSync(TM) PHY技術の拡張を発表しました。この新しいCEM インターポーザ (PE230UIA-X) は、既存のCrossSync PHY 対応M.2 フォーム ファクタ・ インターポーザ (PCIeR 4.0対応のPE210UIAおよびPCIe 5.0対応のPE222UIA) に加えて、新たなデバイスのクロス・プロービング(プロトコル層と物理層で共通の信号をプロービングする技術)をサポートし、新規の機器開発を支援します。

テレダイン・レクロイがCrossSync  PHYテクノロジーをPCI Express のCEMフォーム ファクタに拡張

高速シリアル通信の最先端のエンジニアは、データストレージ、ネットワーキング、その他のアプリケーション用の第1世代のPCI Express 5.0デバイスを検証し、デバッグを行い、製品化しています。デバイス 自身や相互接続性の問題は、多くの場合、物理層またはプロトコル層の相互作用、あるいは 2 つの組み合わせで発生します。
CrossSync PHY技術は、PCIe規格のインターフェイスをテストする際にエンジニアに完全な視野を提供します。オシロスコープをプロトコル・アナライザと連動させることにより、単一のシステムテスト中にオシロスコープとプロトコル・アナライザのトレースを同時に表示し、検索、分析することができます。この機能により、問題を連動した情報を元に迅速に特定し、新しいデバイスの市場投入までの時間を短縮することができます。
すべてのCrossSync PHY対応のインターポーザは、テレダイン・レクロイのPCI Expressプロトコル・アナライザとテレダイン・レクロイの LabMasterおよびWaveMasterRシリーズのオシロスコープで動作します。
    
この新しく追加されたインターポーザは、業界標準のCEM仕様フォームファクタに32 GT/sの完全なPCIe 5.0レートでCrossSync PHY機能をもたらします。強力な新しいインターポーザには、プロトコル・アナライザのデータ信号に加えて、Referenceクロック、サイドバンド信号、電源レール電圧および電流のモニター用のプロービング点が実装されます。オプションのアップグレードは、すべての高速データ信号のオシロスコープ・プローブポイントを追加します。
「複雑なダイナミック・イコライゼーション・アルゴリズム、信号整合性の課題、プロトコルの出現-制御されたシステム管理インターフェイスは、高速シリアルデータ信号を持つシステムのデバッグ問題の課題を増大させます。エンジニア物理層とプロトコル層の両方を同時に見ることを可能にすることは、相関関係のあるウィンドウは、より簡単な仕事を作る上で大きな一歩です」と、テレダイン・レクロイのVP兼GMであるKevin Prussoは述べています。また、「CrossSync PHY技術を市場で広く導入されているCEMフォームファクタに拡張し、エンジニアが新しい設計の市場、性能、信頼性を向上させるのを助けることを嬉しく思います。」とも語っています。
    
・CrossSync PHYについて
CrossSync PHYは、2021年3月に発表した、画期的なデバッグ・ソリューションです。一般的に、高速のシリアル通信においてデバッグには多くの場合、プロトコル・アナライザが用いられてきました。PCI Expressの市場においては、マーケット・リーダである弊社プロトコル・アナライザが多くのエンジニアの支持を受けてきましたが、Gen3におけるダイナミック・イコライゼーションの導入以降、物理層とプロトコル層の相互作用が強くなりプロトコル・アナライザのみでは不良原因の特定が困難になってきました。プロトコル・アナライザとオシロスコープを同時に使ってデバッグしようとする時、2者の同期、共用プロービング、連携解析などが課題としてあげられていました。
    
1) 共用プロービング:通常、プロトコル・アナライザではインターポーザを用いてプロービングが行われ、オシロスコープは自身の広帯域差動プローブを用いてプロービングが行われます。この両者を用いて同一の信号をDUTの動作に影響を与えずに安定的にプロービングすることは困難でした。
CrossSync PHYでは、インターポーザ内のプロービング点にオシロスコープの差動プローブ用のソルダーイン・リードを予め半田付けし、差動プローブを簡単に接続できるようにすることで安定したプロービングを約束します。
2) 同期:プロトコル・アナライザは、DUTのReferenceクロックをベースに動作し、オシロスコープは自身の高精度クロックをベースに動作しますので、タイムベースが異なるために同期するのが困難でした。
3) 連携解析:プロトコル・アナライザとオシロスコープの解析ソフトウェアはそれぞれ独立したソフトウェアなので両者を連携して解析することは困難でした。異なる2つのプロトコル・アナライザを連携解析できるフレームワークCrossSyncを拡張して、オシロスコープとも連携できるようにしたものがCrossSync PHY です。PC委Express用のプロトコル・アナライザとオシロスコープの両方を製造している業界唯一のメーカであるテレダイン・レクロイならではソフトウェアです。
     
製品のURL
http://teledynelecroy.com/cross-sync-phy