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Octonion、STマイクロエレクトロニクスのSTM32マイコン上で組込みAIベースの状態モニタ・システムを実現するソフトウェア・パッケージを発表

2020.12.1  12:27 pm

Octonion、STマイクロエレクトロニクスのSTM32マイコン上で組込みAIベースの状態モニタ・システムを実現するソフトウェア・パッケージを発表

STM32マイコンでオンデバイス学習が動作し、産業機器向けのOctonion製組込みAIモデルの迅速な評価が可能なソリューション

(2020年11月18日にローザンヌ(スイス)およびジュネーブ(スイス)で発表されたプレスリリースの抄訳です。)
産業機器診断に最適なエッジAI(人工知能)を専門とするディープテック・ソフトウェア企業のOctonion SA(以下Octonion)は、多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクスが提供するSTM32L4+マイクロコントローラ(マイコン)ベースの産業用アプリケーション開発ボード向けに最適化されたソフトウェア・パッケージ「I-CUBE-OCTMI」を発表しました。このソフトウェア・パッケージは、STのソフトウェア開発エコシステム「STM32Cube」の拡張パッケージとして提供されます。
  
I-CUBE-OCTMIは、急成長する状態モニタや予知保全の分野において、STM32マイコンおよびマイクロプロセッサ上で動作する組込みAIベースのアプリケーション開発に向けたSTの取り組みをサポートします。これにより、超低消費電力STM32L4+マイコン上で動作する自動メンテンナンス・システムが実現し、OctonionのエッジAIエンジンにより、産業機器のライフサイクルを通してその状態を自動的に学習、点検、モニタリングすることができます。
  
また、インダストリアルIoT向けワイヤレス・センサ・ノード開発キット「STWIN」をはじめ、STのさまざまな産業用センサや通信機能を搭載したSTM32L4+開発ボード向けに最適化されています。教師なし学習モードで動作するOctonionのAIエンジンが搭載されており、状態モニタおよび予知保全に必要な振動解析を行うため、加速度センサからのデータを継続的に分析します。
このAIエンジンは、機器や既存データセットの事前学習を必要とせず、マイコン上でローカルに動作モードを学習し、Octonion Machine Intelligenceアルゴリズムを微調整します。すべての演算処理がエッジで実行され、データが外部に送信されることがないため、きわめてセキュアなソリューションです。
  
I-CUBE-OCTMIには、開発者がすぐに使用できるアルゴリズムとして、機器の状態分析に高速対応するInstant Analyser、および動作モードの変更頻度が高い機器向けに設計されたWize Analyzerの2つが用意されています。また、幅広い産業機器に対応しており、小型のブラシレスDCモータやPMSMモータ、大型タービンなど、さまざまな出力のモータで、スパイク異常や動的状態異常を幅広く検出可能です。
  
Octonionの最高技術責任者(CTO) Andrei Shelehは、次のようにコメントしています。
「開発者は、ユースケースに応じてAIエンジンのパラメータをカスタマイズし、状態モニタの質や演算処理の複雑さ、応答速度のバランスを調整することができます。」
  
STのEMEA地区マーケティング & アプリケーション担当バイスプレジデントJacky Perdrigeatは、次のようにコメントしています。
「OctonionのエッジAIエンジンおよびSTのSTM32マイコンにより、STM32を使用したあらゆる組込みシステムや超低消費電力STM32L4+マイコンにおいて、予知保全およびリアルタイムの状態モニタをより簡単かつ迅速に実現することができます。これにより、産業のさまざまな場面で保守コストおよびダウンタイムの削減に貢献します。」
  
I-CUBE-OCTMIは商用ライセンスで提供され、評価および非商用目的の場合は無償で利用できます。
詳細およびダウンロードについては、ウェブサイトをご覧ください。( https://intelligence.octonion.com/st-expansion