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ET2016/IoT Technology 2016 開催概要を発表

2016.8.29  2:06 pm

ET30回の記念回として開催。IoTのビジネスイノベーションを促進する技術展に

開催概要を発表するET実行委員会・山田敏行委員長

主催社である組込みシステム技術協会(JASA)は8月26日、11月16日(水)から3日間、パシフィコ横浜で同時開催するEmbedded Technology 2016 / IoT Technology 2016の概要を発表した。

ETはJASA主催の展示会として、前身の「ツールフェア」から数え30回目の開催となる。今回はその記念回として、著名人を招聘して実施する予定の30回特別記念講演、JASA会員から多数の企業が参加するJASA特設パビリオンを開設するなど、特別企画を盛り込み開催される。

ET 2016/IoT Technology 2016コンセプト。組込み技術をコアとする成長産業分野へのビジネスイノベーションを訴求する

昨年IoT Technology展を立ち上げ、IoTのビジネスイノベーションを促進する新たな総合技術展としての一歩を踏み出した。その成果は、来場者数が対前年11%増という結果に表れた。また、技術者である「作り手」が中心のET展に対し、サービスとして提供する「売り手」の割合が多いことも特徴で、業種では「通信サービス/ネットワーク」「SI/情報サービス」が大幅に増加している。IoTビジネスを推進していく上で、コア技術となる組込みへの注目も高まっていることの表れと言える。


そうした傾向はさらに高まると見ているが、先ごろソフトバンクが半導体設計のリーディングカンパニーであるARMの買収を発表し世界を驚かせたことも大いに関係する。ソフトバンクの狙いはズバリIoT。IoTビジネスを展開するうえで、そのコアとなる組込みのテクノロジーを手に入れることで、ロボティクス、交通システム、スマートエネルギーなどさまざまなIoT市場をリードしていこうとするものだ。

ビジネスとしての具体例も見え始めてきたIoTだが、無制限と言えるほどビジネスの切り口が考えられるなか、その注目はまだまだ今後の期待値によるところが大きい。今回のようなビッグニュースがあることで、その期待値もますます膨らむものとなるだろう。
そうしたなか、進化する組込み技術とつなげる最新技術が集結するET/IoT展は前回以上に注目したい展示会と言えそうだ。

ET実行委員会の山田敏行委員長(日新システムズ)は「日本IBM、アマゾンなどクラウド、データを処理する企業が多数出展を計画しており、出展内容、プレゼンテーション内容は前回にも増して強化されるだろう。ここにマイクロコンピュータやボードなどが一緒に展示紹介されていたり、ET/IoTのビジネスを上から下までご覧いただける展示会になる」と期待する。

・ET30回開催記念として特別講演を予定

今回は、ET30回の開催を記念して、特別記念講演を計画中だ。組込み・IoT業界に多大な影響を持つトップ企業、著名人による講演を予定しているとのことで、発表を楽しみにしたい。

また主催社のJASA30周年とあわせ、多数の会員企業が集う「JASA特設パビリオン」を設置する。この機会に初めて出展し自慢の技術やサービスを紹介する企業も多く、新たなビジネスのヒントやパートナーにめぐり合えそうだ。

・センシング技術とデータ活用技術のパビリオンを新設

IoT実現に必須である要素技術のセンシング技術とデータ活用技術にフォーカスをあてた企画パビリオン「センサ技術・センシング技術」パビリオン、「データ活用技術(収集/集積〜解析まで)」パビリオンが新設される。新たなIoTサービス展開に向けたパートナー開拓のニーズに応え、市場の活性化につなげるものと位置づけている。
また、セキュリティに関連した技術やソリューションの展示を集めた「セキュリティゾーン」も新設する。

・基調講演にはトヨタ、ドコモなどが登壇。約120のカンファレンスをすべて無料で実施

多彩で充実したカンファレンスプログラムは大きな特徴のひとつだが、今回も120に及ぶプログラムが予定され、すべて無料で聴講できる。

目玉となる基調講演では、トヨタ自動車から常務取締役の奥地弘章氏(予定)、ZMP代表取締役社長の谷口恒氏、村田製作所 通信・センサ事業本部の児堂義一氏、NTTドコモ IoTビジネス部の谷直樹氏の講演が予定されている。有料クラスの濃い内容が好評のテクニカルセッションでは、ETテクニカルとしてセキュリティ、アジャイル開発、組込みLinux、ISO26262などを、IoTテクニカルとしてディープラーニング、UXデザイン、IoTセキュリティなどのテーマで実施する。

・「組込みIoTハッカソン」をオープン競技として開催

前回エキシビションとして実施し話題を集めた「組込みIoTハッカソン」を今回はオープン協議として開催する。これからの組込みシステム業界を牽引できる「組込みIoT人材」を発掘・育成することを目指した企画だが、参加チームを公募し、アイデアソンなどを経て条件をクリアした10チームが出場、提示された課題を解決するIoTサービスを会期内の46時間で考案し、その内容を競い合う。また今回は製品・サービスを提供するスポンサーも募集し、企業や最新技術との連携も強化する意向だ。

■ET2016 / IoT Technology 2016公式サイト
http://www.jasa.or.jp/expo/