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横田英史の読書コーナー

サイバーセキュリティ、わからんと思ったときに読む本

大久保隆夫、オーム社

2024.8.20  11:34 am

 攻撃の方法、防御の仕組み、ネットワークのプロトコル、暗号など、サイバーセキュリティについて押さえておくべき基本事項を解説した書。全般に専門家には易しすぎる内容だが、パソコンやスマホを使う一般ユーザーや社員向けセキュリティ講習の担当者、セキュリティの初学者に向く。サイバーセキュリティにおいて不可欠な60の項目について、基本的に見開き2ページを使って簡潔に説明しており読みやすい。
     
 ランサムウエアなど最近の話題だけではなく、サーバーセキィリティ関連で知っておくべき基本技術やセキュリティ設計の考え方などもガバーする。サイバーセキュリティの必要性に始まり、サイバー攻撃の手口、サイバーセキュリティの基本的な考え方、情報を守るための技術、サイバー攻撃のしくみに言及する。ちなみに著者は情報セキュリティ大学院大学教授で、評者は組込みシステム技術協会(JASA)のシステムセキィリティ委員会でお世話になっている。

書籍情報

サイバーセキュリティ、わからんと思ったときに読む本

大久保隆夫、オーム社、p.176、¥1980

横田 英史 (yokota@et-lab.biz)

1956年大阪生まれ。1980年京都大学工学部電気工学科卒。1982年京都大学工学研究科修了。
川崎重工業技術開発本部でのエンジニア経験を経て、1986年日経マグロウヒル(現日経BP社)に入社。日経エレクトロニクス記者、同副編集長、BizIT(現ITPro)編集長を経て、2001年11月日経コンピュータ編集長に就任。2003年3月発行人を兼務。
2004年11月、日経バイト発行人兼編集長。その後、日経BP社執行役員を経て、 2013年1月、日経BPコンサルティング取締役、2016年日経BPソリューションズ代表取締役に就任。2018年3月退任。
2018年4月から日経BP社に戻り、 日経BP総合研究所 グリーンテックラボ 主席研究員、2018年10月退社。2018年11月ETラボ代表、2019年6月一般社団法人組込みシステム技術協会(JASA)理事、現在に至る。
記者時代の専門分野は、コンピュータ・アーキテクチャ、コンピュータ・ハードウエア、OS、ハードディスク装置、組込み制御、知的財産権、環境問題など。

*本書評の内容は横田個人の意見であり、所属する企業の見解とは関係がありません。