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横田英史の読書コーナー

デジタル化する新興国〜先進国を超えるか、監視社会の到来か〜

伊藤 亜聖、中公新書

2021.6.30  2:45 pm

 スマホを使ったフィンテックや電子商取引などの社会実装によってリープフロッグ型の発展を遂げる新興国・途上国の可能性とリスクを論じた書。併せて、こうしたグローバルの状況に対して日本がとるべき戦略にも言及する。既知の事例も存在するが、巨大な実験場となっている中国、インド、東南アジア、南アフリカの事例が豊富で役立ち感がある。
   
 筆者は中国経済を専門とする30代の東大准教授。新興国は、デジタル技術の社会実装で「信頼と透明性の欠如」という課題を解決する一方で、雇用の悪化や監視の強化といったリスクも抱え込んだと指摘する。日本は、新興国にアンテナを張り、デジタル技術の社会実装先進国の試行錯誤にかかわるべきだと説く。

書籍情報

デジタル化する新興国〜先進国を超えるか、監視社会の到来か〜

伊藤 亜聖、中公新書、p.245、¥902

横田 英史 (yokota@et-lab.biz)

1956年大阪生まれ。1980年京都大学工学部電気工学科卒。1982年京都大学工学研究科修了。
川崎重工業技術開発本部でのエンジニア経験を経て、1986年日経マグロウヒル(現日経BP社)に入社。日経エレクトロニクス記者、同副編集長、BizIT(現ITPro)編集長を経て、2001年11月日経コンピュータ編集長に就任。2003年3月発行人を兼務。
2004年11月、日経バイト発行人兼編集長。その後、日経BP社執行役員を経て、 2013年1月、日経BPコンサルティング取締役、2016年日経BPソリューションズ代表取締役に就任。2018年3月退任。
2018年4月から日経BP社に戻り、 日経BP総合研究所 グリーンテックラボ 主席研究員、2018年10月退社。2018年11月ETラボ代表、2019年6月一般社団法人組込みシステム技術協会(JASA)理事、現在に至る。
記者時代の専門分野は、コンピュータ・アーキテクチャ、コンピュータ・ハードウエア、OS、ハードディスク装置、組込み制御、知的財産権、環境問題など。

*本書評の内容は横田個人の意見であり、所属する企業の見解とは関係がありません。

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