声のサイエンス〜あの人の声は、なぜ心を揺さぶるのか〜

山﨑広子、NHK出版新書

 音響心理学や認知心理学の知見を活用しながら、声とは何か、声のもつ影響力を解説するとともに、自分の声を自覚して無理しない声を出すことの大切さを説いた書。にわかには信じがたい部分もあり、ちょっと不思議な雰囲気を漂わす本で面白い。自分自身の声を知り、声の力で自分を取り巻く環境と自分自身をプロデュースすべきだと説く。心身を健全に保つ声の作り方なども伝授する。筆者は国立音楽大学卒の音声ジャーナリスト。この肩書もユニークである。


 人は言葉より、声によって動かされるというのが本書の主張だ。話の内容にかかわらず、声によって印象は大きく変わる。例えばいい声の人の言葉には、そうでない人よりも説得力がある。声は政治や外交に大きな影響を与えていると筆者は語る。声で体格や性格、生育歴、健康状態まで分かるという。心臓の疾患、睡眠不足、過労まで把握可能というから、声の情報量はなかなかのものである。

 

 政治家や歌手の声の分析も興味深い。政治家では田中角栄、オバマに高い評価を与える。歌手では、松任谷由実、甲本ヒロト、ドリームズ・カム・トゥルー、星野源などを取り上げる。

書籍情報

声のサイエンス〜あの人の声は、なぜ心を揺さぶるのか〜

山﨑広子、NHK出版新書、p.256、¥886

横田 英史 (yokota@nikkeibp.co.jp)

1956年大阪生まれ。1980年京都大学工学部電気工学科卒。1982年京都大学工学研究科修了。
川崎重工業技術開発本部でのエンジニア経験を経て、1986年日経マグロウヒル(現日経BP社)に入社。
日経エレクトロニクス記者、同副編集長、BizIT(現IT Pro)編集長を経て、2001年11月日経コンピュータ編集長に就任。
2003年3月発行人を兼務。2004年11月、日経バイト発行人兼編集長。
その後、日経BP社執行役員を経て、 2013年1月から日経BPコンサルティング取締役、2016年3月から日経BPソリューションズ代表取締役社長を兼務。2018年3月退任。2018年4月から日経BP社に戻り、 日経BP総合研究所グリーンテックラボ主席研究員、現在に至る。
記者時代の専門分野は、コンピュータ・アーキテクチャ、コンピュータ・ハードウエア、OS、ハードディスク装置、組み込み制御、知的財産権、環境 問題など。
*本書評の内容は横田個人の意見であり、所属する企業の見解とは関係がありません。

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