Electronics Information Service

組込みシステム技術者向け
オンライン・マガジン

MENU

SOLUTION

STマイクロエレクトロニクス、NVIDIA社と協力して開発したAIデータ・センター向け 800V直流電力変換ポートフォリオに新しい12V・6Vアーキテクチャ製品を発表

2026.3.19  6:16 pm

STマイクロエレクトロニクス、NVIDIA社と協力して開発したAIデータ・センター向け 800V直流電力変換ポートフォリオに新しい12V・6Vアーキテクチャ製品を発表

12V、6Vへの電力変換ソリューションの追加により、従来の800V直流電源から50Vへの変換ソリューションを拡充

-2026.3.19発表-
STマイクロエレクトロニクスは、800V直流電力変換ポートフォリオを拡充し、新たに800Vから12Vへの変換と800Vから6Vへの変換に対応した2つの先進的なアーキテクチャ製品を発表しました。
NVIDIA社の800V直流電力変換のリファレンス設計に基づき開発されたこの電力変換技術は、既存の800Vから50Vへの変換ソリューションを補完します。急速な進化を遂げる800V直流電源データ・センター・アーキテクチャは、より高いエネルギー効率やより低い電力損失を実現し、ハイパースケーラやAIコンピューティング向けの拡張性に優れた高計算密度のインフラ構築に貢献します。
      
STのアナログ・パワー & ディスクリート・MEMS・センサグループ 社長 兼 戦略 / システム・リサーチ & アプリケーション / イノーベーション・オフィス責任者であるMarco Cassisは、次のようにコメントしています。
「AIインフラの計算規模が急速に拡大し続ける中、より高い電圧での配電とさらなる高密度化が求められています。これは、多様なAIサーバの形状やサイズごとに、システムレベルでのイノベーションを起こすことでしか達成できません。800V直流配電に対応したこれらの新しいコンバータにより、STは、より効率的で拡張性が高く、かつ持続可能な電力アーキテクチャを通じて、ギガワット(GW)規模の計算インフラの普及を支援する包括的なソリューションを提供します。」
     
多様な形状やサイズのAIサーバに対応する包括的な800V直流電源エコシステム
12Vおよび6Vの出力へと拡張された背景には、サーバ・アーキテクチャの多様化という業界動向があります。
昨今は大規模な学習クラスタ、推論ファーム、高密度AIインフラに向けて、GPUの世代やサーバの高さ、形状、サーマル・エンベロープによって異なる配電構成が必要になります。
今後は50V、12V、6Vの中間的なDCバスが、ラック密度やGPU構成、冷却方法に応じた構成で、AIデータ・センター内で共存することになります。
       
新しい800V-12V DC-DCコンバータは、将来的にGPU世代の主流の経路となり、ラック単位の電源シェルフから、先端のAIアクセラレータに給電する電源電圧へ効率よく電力を直接供給します。
        
また、新しい800V-6Vの変換経路により、機器メーカーは電力変換の段数を削減できるため、6VバスをGPUの近くに配置できます。これにより銅線の使用量を削減し、抵抗損失を最小化し、過渡性能を向上します。これらは、大規模な学習クラスタの重要な差別化要因になります。
       
STは2025年10月に、完全統合型の電源供給システムの試作品を発表しました。ここで紹介されたGaN(窒化ガリウム)ベースの小型12kW LLCコンバータは、800Vの直接入力で動作し、スマートフォン程度のサイズで1MHzの時に98%以上の効率と、50Vで2,600W/in³を超える優れた電力密度を達成しました。
        
これら3種類の電圧への変換ソリューションは、パワー半導体(シリコン、炭化ケイ素、窒化ガリウム)、アナログおよびミックスド・シグナル、マイクロコントローラまでも含むSTの技術を結集して開発されました。

新しい12V、6Vアーキテクチャの技術情報
https://blog.st.com/800-v-hvdc-data-center/

STマイクロエレクトロニクス
http://www.st.com