メンターの「HyperLynx」新バージョンは、複雑極めるPCB解析結果を最短時間で高精度に提供

メンター・グラフィックスの高速デジタルプリント基板(PCB)設計解析ツール「HyperLynx」の 最新バージョンが、4月5日発表された。複雑さと絶えず変化する設計課題を使いやすい包括的な 解析技術と自動化でPCB設計の効率化に大きく貢献するものだ。

HyperLynxは“少しでも早く解析結果を知りたい”というPCB設計のニーズを実現することを目指して開発が進められてきたもので、すでに30年以上の実績がある。今回の最新バージョンでは、シグナルインテグリティ(SI)、パワーインテグリティ(PI)解析、3D電磁界(EM)ソルバ、高速ルールチェック機能を単一環境に統合、業界初となる包括的な開発環境を設計者に提供する。

 

Business Development Managerのデビッド・ウィーンズ(Devid Wines)氏

新世代ツールと位置づけられるHyperLynxの進化の背景にあるのが、設計者が直面する課題の解決だ。

Business Development Managerのデビッド・ウィーンズ(Devid Wines)氏は「顧客の課題は、ビジネス上の課題は何で、解決するために組織にはどういう障害があり、どう戦略的に解決していくか、ということに集約できる。PCB設計における課題も同様で、HyperLynxは解析検証ツールだが、戦略的な取組み課題の複雑化への対処、組織上のコラボレーション、信頼性と品質の向上といった点に関わってくるものになる」という。

 

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PCB設計においては、設計の複雑化が加速しているといえる。そうした中でコストや消費電力、性能、開発にともなう時間など、要件はますます厳しくなっている。
チャネル設計の複雑化やHMCも視野に入るメモリインタフェースプロトコルの変化、電源供給ネットワークの広がりなど課題も変化し、システム・モデリングが欠かせない状況にある。
「モデリングの複雑度が高まるにつれ、用いるツールも増え、不可欠な要素となるセットアップやシミュレーション速度、結果をどう判断するかというレビューなどプロセスも複雑化する。異種混在化したさまざまなツールを使いこなさなければならず、使える設計者も限られてくる。その設計者の時間が空くのを待つといった問題もボトルネックになる」とウィーンズ氏は続ける。

 

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HyperLynxの最新バージョンは、そうした現状の中でも“いち早く解析結果を知る”という当初からのコンセプトを昇華させた形であり、設計における複雑さを解消するためのソリューションということになる。

 

HyperLynx最新バージョンの機能をポイントごとに整理してみる整理すると以下となる。

 

新次元での統合と自動化による使いやすさ

 

HyperLynx Product Line Directorのデビッド・ケールマイアー(F. Devid Kohlmeier)氏

今回SI/PI解析や3D電磁界ソルバ、高速ルーチンチェック機能が単一環境に統合されたことで、1つのHyperLynxのGUIによる作業が可能となり、従来のHyperLynx SI、HyperLynx PI、HyperLynx DRC、HyperLynx 3D EMの4つのツールがバックエンドで動くことで、細かなパラメータを気にすることなく解析の実行ができるようになった。

「複雑なボードからある特定のワイヤを見て、そこには電磁界の解析が必要だとか、エンジンを選んで解析していくことは非常に難しいが、自動化でそれが簡単に使えるようになる」と、HyperLynx Product Line Directorのデビッド・ケールマイアー(F. Devid Kohlmeier)氏は説明する。
例えばSerDesチャネルのシミュレーションを実行した後、メニューを1つ選択するだけで、大規模な電源ネットのディカップリング解析に切り替える、といったことが可能となる。

 

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業界初のCOM解析など最先端モデリング手法で高精度化

 

「HyperLynx開発当初は、伝送回路の損失までの問題だったものが、高速化が進むにつれて自己カップリング、非並列トレースカップリング、エリアフィルを考慮したトレースモデルなどさまざまなところでモデリングを実行しなければならなくなってきた」(ケールマイアー氏)とし、新たなソリューションとしてCOM((Channel Operating Margin)解析を自動化している。これはハイスピードのノイズとシグナルによって品質の数値化をしていこうという解析手法だが、対応は業界初。「自動化していることで、設計者がCOMに関する計測を行う必要はない」とケールマイアー氏は説明する。また、シリアルのチャネルに4つのレベルで多くの情報を転送するPAM-4シグナルリングにも対応する。

 

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「分解」解析フローで検証を高速化

 

検証については「分解」解析フローを実装することで、複雑なプロセスを短時間に短縮する機能を備える。例えば計測データのキャッシング。計測しておいたデータを一時保存して必要にあわせて活用することで、毎回エンジンを呼び出す必要がない。また、リコポジショナルということで、問題を個別に切り分けて、それぞれに最適なエンジンが自動的に割り当てられる。
こうして実現される高速化は、シミュレーション時間を「桁違いに短縮できる」(ケールマイアー氏)ものであるとする。

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