2017年5月2日 プレスリリース

NIとAT&T社、世界最速レベルの5G対応ミリ波帯チャネルサウンダの開発で提携

新しいシステムにより、ミリ秒単位のミリ波周波数測定を実現

 

日本ナショナルインスツルメンツ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:マンディップ シング コラーナ、以下日本NI)は、2017年5月2日、米ナショナルインスツルメンツ(NI)がAT&T[*](NYSE:T)(http://about.att.com/category/all_news.html) と提携した
ことを発表します。この提携は、第5世代移動通信(5G)での活用が有望視されるミリ波(mmWave)帯チャネルをさらに開拓するために、世界最速・最高精度の特性解析ツールを開発することを目的としたものです。

 

NI_20170502

※このチャネルサウンダーは、AT&T社の設計によるもので、NIのmmWave Transceiver Systemをベースとしたアーキテクチャとなっています。リアルタイムでチャネルのパラメータ測定と監視が行えます。


今後到来する5Gにおいて、ミリ波帯は重要な役割を果たすものと目されています。ミリ波帯は、すでにFCCや、3GPPをはじめとした5Gの標準化団体によって指定されています。ミリ波帯という新たなチャネルの活用策を見出す上で、ミリ波チャネルの特性解析が、5Gの技術を定義するワイヤレス技術の研究者にとって非常に重要な取り組みのひとつとなっています。チャネル測定を行うことで、特定の環境下でワイヤレス信号が受ける影響を把握することができ、たとえば、樹木や建物、車、人などの物体に信号が反射する様子や、物体によって信号が遮られる様子を知ることができます。これにより、ミリ波帯を活用したワイヤレスネットワークのアーキテクチャや設計の基礎を築くことができます。

 

AT&T社とNIでは、この取り組みがAT&T社における将来の5Gの実装に大いに寄与するものと考えています。ワイヤレスチャネルの特性評価を通じて得られる高精度なチャネルモデルを作成することで、AT&T社は、ユーザに最高のモバイル体験を提供するためのネットワーク機器の配置計画を高い精度で行えるようになります。


AT&T社内で親しみをこめて「Porcupine(ヤマアラシ)」というニックネームで呼ばれるこのチャネルサウンダは、今までに類を見ないものであり、同社が独自に開発したものです。リアルタイムでチャネルのパラメータ測定と監視が行えます。このチャネルサウンダは、AT&T社の設計によるもので、NIのmmWave Transceiver Systemをベースとしたアーキテクチャとなっています。この独創的な設計がもたらすメリットとして、到来方向(AoA: Angle of Arrival)の測定があります。通常、この測定は完了まで15分以上かかりますが(パンチルトユニット使用時)、このチャネルサウンダでは150ミリ秒未満で行われ、結果がリアルタイムに表示されます。

 

このチャンルサウンダは独自の方法でチャネル測定値を収集し、収集されたすべてのデータはリアルタイムに処理されます。他のチャンルサウンディング手法では、未処理データを収集し、後処理によってチャネルの特性評価を行います。その上、15分おきに1回の測定しか実行できません。これに対し、「Porcupine」では同じ時間で約6,000回の測定が可能です。それはまるで、15分におよぶ操作を静止画像ではなくビデオでキャプチャするようなものです。ビデオでは操作の一部始終が分かりますが、静止画像では一瞬しか分かりません。


リアルタイム測定が行えることで、実験を繰り返したり、機器を調整して1か所で何度も測定を行ったりする必要がなくなります。パラメータの抽出がリアルタイムに実行されるため、収集データの整合性評価もリアルタイムに行うことができます。つまり、不正確なデータがあれば、即座に再度実験をやり直すことができます。他の手法では、収集データを後処理する必要がある場合、実験で丸1日失われる可能性があります。


AT&T社とNIが把握している限り、このミリ波帯チャネルサウンダの速度と精度が実現する高速チャネル測定は、他に類を見ないほどのものです。このようなことから、「Porcupine」では自動車の運転試験を行いながら、ミリ波チャネルの測定を行うようなことも可能となります。これは、これまでの他社のミリ波帯チャンルサウンダでは実現できなかったことです。5Gのエコシステムにおいて、運転支援システム、コネクテッドカー、自動運転車などのユースケースに注目が集まるのに伴い、「Porcupine」のように、自動車関連アプリケーション特有のミリ波チャネルの研究とモデル化に使える機能が不可欠となるのは言うまでもありません。

 

 

AT&T社シニアバイスプレジデント(ワイヤレスネットワークアーキテクチャ/設計担当) Marachel Knight氏のコメント
「5Gにミリ波帯を活用するには多くの課題が伴いますが、解決できるものと確信しています。当社は早い段階から、ミリ波帯のチャネル設計とリアルタイム監視は、既存の携帯電話システムで行われているものよりもはるかに正確でなければならないと認識していました。NI社の柔軟なハードウェア/ソフトウェアプラットフォームのおかげで、AT&Tは新しいタイプのチャネルサウンダを開発できました。現在は、そのチャネルサウンダを使用して、当社のネットワークにも対応する高度なモデルを開発しています。」

 

ナショナルインスツルメンツ RF研究/ソフトウェア無線部門マーケティングディレクタ James Kimeryのコメント
「NIのmmWave Transceiver SystemとLabVIEWシステム開発ソフトウェアを使用することで、AT&T社とNIは、現在の産業界において比類のないチャネル測定システムを定義し、開発することができました。PXIeとLabVIEW FPGAを組み合わせたことで、帯域幅、データと信号の処理機能、柔軟性といった、ミリ波の要件を満たし、5Gの実装を促進することができました。」

 

リリース詳細は発表企業のホームページへ

http://www.ni.com/newsroom/release/ni-and-att-collaborate-on-one-of-worlds-fastest-mmwave-channel-sounders-for-5g/ja

 

■日本ナショナルインスツルメンツ株式会社
http://www.ni.com

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