サルたちの狂宴(下)〜シリコンバレー修業篇〜

アントニオ・ガルシア・マルティネス、石垣賀子、早川書房

 ゴールドマン・サックスから中堅スタートアップ社員に転じ、スタートアップの創業者を経てFecebookの社員として働いた日々を綴った自叙伝の下巻。下巻では、Facebookに転職してプロダクト・マネージャとして広告チームを率いた筆者の奮闘ぶりを主に紹介する。ありがちなシリコンバレーでの成功物語からは感じられない人間臭いエピソードの数々が本書の特徴である。シリコンバレーの実態を知りたい方にはお薦めだ。

 

 貴重なのはビッグな存在になる前のFacebook内の混乱ぶり。モバイル対応が現在のFacebookの興隆につながったが、社内の誰も予測しなかったという。筆者はこのほか、マーク・ザッカーバーグやシェリル・サンドバーグを中心とした社内の階級構造、マーケティング・テクノロジーの世界に出ていき完全に打ちのめされた話、マネタイズ下手、広告部門とマーケティング部門との確執、Facebookにおける処世術といった内実を暴露している。新規株式上場(IPO)前後の話やストックオプションの話も興味深い。

書籍情報

サルたちの狂宴(下)〜シリコンバレー修業篇〜

アントニオ・ガルシア・マルティネス、石垣賀子、早川書房、p.312、¥2052

横田 英史 (yokota@nikkeibp.co.jp)

1956年大阪生まれ。1980年京都大学工学部電気工学科卒。1982年京都大学工学研究科修了。
川崎重工業技術開発本部でのエンジニア経験を経て、1986年日経マグロウヒル(現日経BP社)に入社。
日経エレクトロニクス記者、同副編集長、BizIT(現IT Pro)編集長を経て、2001年11月日経コンピュータ編集長に就任。
2003年3月発行人を兼務。2004年11月、日経バイト発行人兼編集長。
その後、日経BP社執行役員を経て、 2013年1月から日経BPコンサルティング取締役、2016年3月から日経BPソリューションズ代表取締役社長を兼務。2018年3月退任。2018年4月から日経BP社に戻り、 日経BP総合研究所グリーンテックラボ主席研究員、現在に至る。
記者時代の専門分野は、コンピュータ・アーキテクチャ、コンピュータ・ハードウエア、OS、ハードディスク装置、組み込み制御、知的財産権、環境 問題など。
*本書評の内容は横田個人の意見であり、所属する企業の見解とは関係がありません。

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