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横田英史の読書コーナー

校閲記者の目~あらゆるミスを見逃さないプロの技術~

毎日新聞校閲グループ、毎日新聞出版

2017.10.4  10:10 am

 商売柄、日ごろから日本語のブラッシュアップを心がけている。それでも「存亡の機」を「存亡の危機」だと間違って覚えていたりする。日本語は奥が深い。こうしたなかで勉強になるのが、毎日新聞校閲グループによる Twitter での情報発信である。本書は、彼ら彼女らが Twitter のほかWeb サイト「毎日ことば(http://www.mainichi-kotoba.jp)」にアップした文章を集めたもの。日々の校閲作業で見つけた現在や過去の事例、エピソードを紹介しており役立ち感がある。言葉に関心のある方にお薦めしたい。

 同音異義語やワープロの変換ミス、数字や単位の使いこなし、間違えやすい地名や人名など固有名詞の難しさといった、新聞における校閲作業のポイントを説明しており理解が進む。冒頭でトランプの大統領就任を扱った「間違いだらけの紙面」で校閲力をチェックしているが、試してみるといい。ここを読むだけでも校閲の奥深さがよく分かる。ちなみに10カ所以上の間違いがあるが、評者のような経験者でもなかなか見つからない。

書籍情報

校閲記者の目~あらゆるミスを見逃さないプロの技術~

毎日新聞校閲グループ、毎日新聞出版、 p.224、¥1512

横田 英史 (yokota@et-lab.biz)

1956年大阪生まれ。1980年京都大学工学部電気工学科卒。1982年京都大学工学研究科修了。
川崎重工業技術開発本部でのエンジニア経験を経て、1986年日経マグロウヒル(現日経BP社)に入社。日経エレクトロニクス記者、同副編集長、BizIT(現ITPro)編集長を経て、2001年11月日経コンピュータ編集長に就任。2003年3月発行人を兼務。
2004年11月、日経バイト発行人兼編集長。その後、日経BP社執行役員を経て、 2013年1月、日経BPコンサルティング取締役、2016年日経BPソリューションズ代表取締役に就任。2018年3月退任。
2018年4月から日経BP社に戻り、 日経BP総合研究所 グリーンテックラボ 主席研究員、2018年10月退社。2018年11月ETラボ代表、2019年6月一般社団法人組込みシステム技術協会(JASA)理事、現在に至る。
記者時代の専門分野は、コンピュータ・アーキテクチャ、コンピュータ・ハードウエア、OS、ハードディスク装置、組込み制御、知的財産権、環境問題など。

*本書評の内容は横田個人の意見であり、所属する企業の見解とは関係がありません。