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横田英史の読書コーナー

さらば国策産業~「電力改革」450日の迷走と失われた60年~

安西巧、日本経済新聞出版社

2013.2.18  12:00 am

 新聞記者らし丹念な取材で、日本の電力会社と原子力政策を徹底的に批判した書。「既得権益を守る」体制の強固さを浮き彫りにしている。歴史的な背景を明らかにしたり、海外の電力事情を紹介したりと、バランスのよい構成になっている。全体に考えさせられる指摘が多いので、原発問題や電力問題に関心のある方にお薦めである。

書籍情報

さらば国策産業~「電力改革」450日の迷走と失われた60年~
安西巧、日本経済新聞出版社、p.286、¥1,680

横田 英史 (yokota@et-lab.biz)

1956年大阪生まれ。1980年京都大学工学部電気工学科卒。1982年京都大学工学研究科修了。
川崎重工業技術開発本部でのエンジニア経験を経て、1986年日経マグロウヒル(現日経BP社)に入社。日経エレクトロニクス記者、同副編集長、BizIT(現ITPro)編集長を経て、2001年11月日経コンピュータ編集長に就任。2003年3月発行人を兼務。
2004年11月、日経バイト発行人兼編集長。その後、日経BP社執行役員を経て、 2013年1月、日経BPコンサルティング取締役、2016年日経BPソリューションズ代表取締役に就任。2018年3月退任。
2018年4月から日経BP社に戻り、 日経BP総合研究所 グリーンテックラボ 主席研究員、2018年10月退社。2018年11月ETラボ代表、2019年6月一般社団法人組込みシステム技術協会(JASA)理事、現在に至る。
記者時代の専門分野は、コンピュータ・アーキテクチャ、コンピュータ・ハードウエア、OS、ハードディスク装置、組込み制御、知的財産権、環境問題など。

*本書評の内容は横田個人の意見であり、所属する企業の見解とは関係がありません。