第1回 2004年は"組込み元年"。皆さん一緒に盛り上がりましょう!!

ご挨拶

EIS読者の皆様、はじめまして。"渡辺のぼる"と申します。これからいつまで続くかわかりませんが、定期コラムを執筆させていただきます。
EISの定期コラム執筆陣では若手ですので、元気さを売りにがんばりますので、皆様の御指導、御支援をよろしくお願いします。m(_ _)m

コラムの内容としては、SESSAME(組込みソフトウェア管理者・技術者育成研究会)や、経済産業省委員会活動(組込みソフトウェア開発力強化推進委員会準備会)を通して垣間見た、組込みソフトウェア開発に関する話題を取り上げていきたいと思います。

組込みソフトウェア開発を語る場合、私のような通信系に偏ったエンジニアでは、非常に役不足です。よって可能な限りゲスト・助っ人としてSESSAMEメンバを引きずり出し、それぞれの御意見をいただきながらコラムを進めたいと思います。
初回投稿ということで緊張しておりますが、今回は私一人でコラムを進めさせていただきます。

新年早々のWorkshop

今年2004年は、SESSAME主催のセミナー"Open SESSAME Workshop 2004"で始まりました。年明けてすぐの1/9(金)開催ということで、ET2003が終わった頃から正月休みも含め準備を進めてきました。
前回(2003年1月)の"Open SESSAME Workshop 2003"では、中国・上海の華東理工大学 居徳華 教授(Prof. Dehua Ju)を招き、何かと話題の中国を通して日本の組込みソフトウェアを考える機会となりました。
今回のWorkshopは、「組込み業界の明日を支えるソフトウェア要員のキャリアアップ」と言うタイトルで開催しました。経済産業省による日本の組込みソフトウェア政策から始まり、メイテックさんとリコーさんによる社内教育を通し、エンジニア(マネジャ)個人のキャリアやスキルを考える機会になったと思います。
技術者派遣のメイテックさんの社内教育にスコープを当てる辺りが、雇用・勤務形態や開発要員構成の変化を認識しているSESSAMEらしいですよね。自画自賛?(^^;

政策として組込みソフトウェアが取り上げられるこの時代、この業界・職業に従事する個人は、なにをすべきなのか?組織はどう支援すればよいのか?を考えてもらえれば、それだけで今回のWorkshopは成功だったと言えるのではないでしょうか。
経済産業省の久米さんプレゼンのクロージングは最高でした!! 立ち上がって拍手したかったくらい。(^^;
軽く紹介しますと「組込みソフト元年。今年は盛り上げましょう」&「普通の人でも、組込みソフトウェアの重要性と"クールさ"がわかるように説明できるようになることが目標」
お役人の方(表現が悪い !?)が"クールさ"って表現を使っていたのが、これまた"最高にクール"ですよね。

このWorkshopでは私もワーキンググループの活動報告として、30分枠で軽くSESSAMEバージョンのスキル標準を紹介させていただきました。
プレゼン資料は、2003年10月に開催した"3rd Open SESSAME Seminar(中級向け)"で使用したモノを少々リファインし使用しました。時間が押していたため20分間で喋りましたが、"クールさ"とは程遠いプレゼンになってしまいました。(反省)

組込みコミュニティ

このスキル標準のプレゼン資料リファイン中に気づいたのですが、前回セミナ開催の2003年11月から12月という短期間に、プレゼン資料に関係する変化が起きていました。下記の2件は当日の喋りにスパイスとして加えましたが、技術の発展スピードと同様に、制度など猛スピードで動いている事を実感しました。
・日立に続き松下、ソニーが完全成果主義に(2003/11)
・ITSSユーザー協会設立(2003/12)

完全成果主義は外資系やベンチャーでは当たり前だったのかもしれませんが、大手企業がこのような変化をすることで、広く一般化する(してしまう !?)ことでしょう。そうなると実績・成果・プロセス・スキルなどの評価基準の明確化が必要になってきます。現場的に見て納得できる評価基準や評価システムが構築できるかが成功のカギを握っている事は間違いない!!。スキル標準を作成する際には、この様な使われ方にも配慮する必要があり、責任重大だと怖気づく今日この頃。
ITSSユーザー協会については、まさに"ブラボー"で"クール"なコミュニティですね。組込みソフトのスキル標準としても、この取組みを参考に協調含め方策を考えたいと思っています。

そんな昨年末から1月のSESSAMEのメーリングリストは熱く(ある意味クールに)盛り上がっていました。学校教育(組込みソフトウェア(工学)教育、ソフトウェア以外の教育含む)に関する議論、SDRAMやFlashROMでのProgram走行に関する議論、構成管理の重要性に関する議論で盛り上がっていました。教育論から技術まで幅広い意見交換が行われ、議論についていけない事も...
しかしながら非常に勉強になり、会社という枠を超えたコミュニティの良さを痛感する今日この頃です。

私の場合、SESSAMEと言うコミュニティでの活動で、視野・スキル・人脈が非常に広がりました。ITスキルスタンダード(ITSS)では、各職種毎にプロフェッショナルなコミュニティが活動することが必要だと提言していました。幸いな事に、組込み関係のコミュニティは数多く存在し活発に活動しています。
若いエンジニアの方には、自分の興味がある分野のコミュニティに飛び込んで見ることをお勧めします。逆にコミュニティ運営サイドには、若いエンジニアが飛び込みやすい環境作りをお願いしたいですね。会社や上司の許可を取り易くする為の価格設定など、考えればイロイロとあると思います。

さぁ お祭りだぁ!!

昨年末のET2003やTRONSHOWの盛り上がりや、経済産業省による組込みソフト政策スタートなど、今年2004年は組込み業界が更に躍進する年であると思います。業界関係者の方々、全員参加で更に盛り上げていきましょう!!
今年の春には、経済産業省から組込みソフトウェア開発力強化推進委員会準備会のアウトプット公開。夏にはESECSWEST開催(今年のSWESTは何か面白い企画があるとか)。秋・冬にはET2004、TRONSHOWなどなど、大きなイベントが予定されています。他にもここには書ききれない程のイベント(セミナー、Workshopなど)があります。
これら今年の組込み関係のイベントは、開催する側も参加する側も一緒に、"組込み元年"として笑顔で一緒に盛り上がりましょう。

気が付けば、コラムの趣旨から外れた話題になってしました。これからも脱線や御無礼など多々あると思いますが、笑って許していただければ幸いです。m(_ _)m

当コラムに関する御意見、御感想などは、私個人宛にメールしてください。
可能であれば他の方も交えてお話したいと思います。方法としては以下の2つがあります。
・SESSAMEに御入会のうえ、SESSAMEメーリングリスト上で議論
・日本の組み込み情報 Engineer - 組み込み技術者のためのML に登録し議論

以上、クールな組込みソフトウェア・エンジニアを目指しつつ、どんどん脱線し乖離している渡辺のぼるでした。今後ともよろしくお願いします。


渡辺 登

1986年に沖通信システム(株)に入社。アナログ/ISDN加入者線装置,中継/伝送装置,PHS,携帯電話機、映像デバイスなどの組込みソフトウェア開発に従事。
リックテレコム社の情報処理(ネットワーク)試験対策本解説執筆や社内講師なども手掛ける。
SESSAMEでは、組込みソフトのスキル標準作成に関する草案作成とモデレータを担当。この流れから、経済産業省の"組込みソフトウェア開発力強化推進委員会準備会"に参画。
自称:組込みソフト・スキル標準エバンジェリスト。
特技はサッカー。しかし、プレー中に左膝前十字靭帯の切断により現役生活に幕を降ろしている。
メールアドレス:noboru2000gt@yahoo.co.jp