MST2001 2001/11/20-22 東京有明ビッグサイト西3、4ホール

MST2001第一日
基調講演:森谷教授 昼食会での森谷教授
基調講演その1;森谷正規教授編
まず、基調講演をご紹介しましょう。今年の基調講演は、15周年、そして日本の技術の大きな転換点という意味で、3人の先生方に提言をを戴く形式をとりました
初日は、各種著作活動、提言で知られる、放送大学教授、森谷正規先生にお願いしました。

先生の提言は、一言で言えば下記のとおりです。

社会需要への対応

社会需要と言う言葉は、森谷先生の造語です。なぜモノが売れないか、何故事業を推進する力が働かないか、需要がないか、それはやるべき事、すなわち必要とされる問題の解決が意識されていないから、というお話です。その対象は下記の5分野であると提案されています。

日本は個の技術は強いが、場の技術は未開拓、あるいは弱い、場の技術に注力しよう、それが社会需要を満たす、という主張です。このためには場の仕組みが問題ですが、日本の場の仕組みは個の利害でなかなか進まないというのがこれまでの姿でした。誰が推進するか、先生のお話の中でも小泉改革がいくどとなく言及されました。PFIなどの考えもありますが、やはり政策なくしては実現できないのでしょう。また一国の社会で閉鎖的に物事を進める危険性は、いわゆる参入障壁など世界標準と利調整が必要ですが、ここも日本が不得意とするところです。ここは誰もやらない(あるいは米国が興味を示さない)ところをさっさとやる、ということです。やはりスピードが命。

森谷正規
1935年生まれ。東京大学工学部卒業。日立造船に5年、野村総研20年の実務経験、同時に東京大学科学技術センター客員教授を勤め、現在は放送大学教授、専攻は現代技術論。
著作には最新の「IT革命の虚妄」2001.1ほか「21世紀の技術と社会」など多数。現在、政府の「日本の再生シナリオ検討プロジェクトチーム委員」。早くから米国依存の危険性を指摘、IT技術を「馬鹿作りの技術が長続きするわけが無い」と喝破。さらに「ネット家電の見込みは無い」と警告。