2018年4月2日 from Maxim

Industry 4.0実現への道を拓くIO-Link技術[環境編]

現在のファンレスプログラマブルロジックコントローラ(PLC)およびIO-Link®ゲートウェイシステムは、I/O構成(IO-Link、デジタル入出力、アナログ入出力)に応じて大量の電力を消費します。 これらのPLCが新しいIndustry 4.0スマートファクトリへと進化する中で、よりスマート、高速、低消費電力のソリューションを実現するために、特別な配慮を検討する必要があります。 この革新の中心にあるのは、柔軟な生産を可能にして工場のスループットと操業効率を向上させる、IO-Linkと呼ばれる期待の新技術です。この期待の新技術は、従来のセンサーをインテリジェントセンサーに変化させることができます。

 

 

データリンク層

 

すべてのIO-Linkデータ交換はマスター/スレーブベースで IOLinkマスターはリクエストを送信し、デバイスはそれに答える必要があります。データリンク層は、IO-Linkマスターとデバイス間のメッセージの交換を管理します。メッセージはMシーケンスと呼ばれ、1 ~ 66 UARTワードの範囲の長さを持つフレームです。メッセージはプロセスデータ、リクエスト時データ、およびシステム管理コマンド/リクエストを含むことができます。マスター内の特別なDLハンドラが動作モード(SIO、ウェイクアップ、COMレート)を管理し、エラーおよびウェイクアップリクエストを処理します。

プロセスデータハンドラはサイクリックなプロセスデータ交換を確保し、リクエスト時ハンドラはイベント、制御、パラメータ、およびISDUデータの非サイクリックな交換を管理します。

 

 

データタイプ

IO-Linkデータ通信は、サイクリックまたは非サイクリックのいずれかです(図11)。サイクリック通信は、通常動作時に発生します。たとえば、マスターはセンサーにデータ検出をリクエストします。非サイクリックなデータはリクエスト時に発生し、以下を含む場合があります。

1. 設定または保守情報。たとえば、マスターは起動後にデバイスの設定を行う場合、あるいはパワーダウン直前にデバイスの設定情報をリクエストする場合があります。
2. イベントによるトリガ。3レベルの深刻度で報告されます。
・ 通知
・ 警告
・ エラー
3. 大規模データ構造のサービスデータ。
4. デバイスパラメータの直接読取り用のページデータ。

図11. IO-Linkの伝送タイプ

マスター-デバイス間通信

 

マスターとデバイス(センサーまたはアクチュエータ)の間のすべての通信はマスターからのリクエストで始まり、固定のスケジュールが続きます(図12)。デバイスはマスターのすべてのリクエストに答える必要があります。この双方向の通信は、Mシーケンス(メッセージシーケンス)と呼ばれます。Mシーケンスはさまざまな形態を取り、全体の長さも変化します。Mシーケンス通信は変化しますが、ポートとデバイス間のすべての通信はこの固定のスケジュールで発生します。

図12. IO-Linkマスター-デバイス通信シーケンス

図13. UARTフレーム構造

 

C/Qライン上のUARTデータ

すべてのデータはUARTフレーム構造です。マスターは通信を開始し、デバイスはtA < 11ビットの時間以内に返答する必要があります(図13)。

 

 

ウェイクアップリクエスト

 

マスターがデバイス(センサーまたはアクチュエータ)の設定を行う場合、またはデバイスと初めて通信する場合、マスターはウェイクアップリクエストを送信します。ウェイクアップリクエストは、少なくとも500mAの電流パルスでC/Qラインを80μsの間短絡することによって開始します(図14)。デバイスは500μs(TREN)以内に通信の準備を完了する必要があります。

 

・ ウェイクアップ時間は80μs (typ) (75μs min、85μs max)です。
・ マスターは電流を供給(またはシンク)してウェイクアップパルスを生成します。ラインがローの場合、マスターは電流を供給してラインをハイにします。ラインがハイの場合、マスターは電流をシンクしてラインをローにします。
・ ウェイクアップパルスはIO-Linkデバイスによって検出されます(センサーはライン上の電流を監視するか、またはローからハイまたはハイからローへの電圧変化を検出します)。
・ ウェイクアップリクエストが受信されると、IO-Linkデバイスは自分自身を受信モードに設定する必要があります。これはリクエストを受信してから500μs以内に行われる必要があり、そうでない場合マスターによってエラーが生成されます。

図14. ウェイクアップシーケンス

IO-Linkのデータレート選択

 

マスターが(デバイスを受信モードに設定するために)ウェイクアップリクエストをデバイスに送信した後、マスターは次に通信のデータレートを確立することによってデバイスの詳細を把握します(図15)。
・ マスターはCOM3、COM2、およびCOM1データレートで(最も高速から最も低速の順で)複数のメッセージを送信し、各送信後にデバイスが応答するのを待ちます。
- すべてのデバイスはCOM1、COM2、またはCOM3データレートのいずれか1つのみをサポートすることが要求されます。
・ デバイスは自分の定格データレートで応答します。
- デバイスが応答すると、マスターはデバイスと通信可能になります。
- マスターは次にIO-Linkデバイスの最小サイクルタイム能力を読み取ることができます。
・ マスターはIO-Link通信を確立するために最大2回までウェイクアップシーケンスを再試行することができます。
- ウェイクアップリクエストが失敗し、2回目も失敗した場合(最大再試行回数 = 2)、デバイスはC/QラインをSIO (DI/DOバイナリセンサー)モードに設定する必要があります。

図15. データレートの選択

 

IO-Link IODD

すべてのIO-Linkデバイス(センサーまたはアクチュエータ)は、利用可能なIO-Linkデバイス記述(IODD)ファイルを備える必要があります(図16)。これはIO-Linkマスターによって識別、データの解釈、および設定のために使用されます。

・ IODDは以下を含んでいます。
- 通信の確立に必要なすべてのプロパティ
- デバイスパラメータ
- ID情報
- プロセスおよび診断情報
- デバイスの画像およびメーカーのロゴ
・ IODDファイルはXMLファイルです。
・ IODDの構造はIEC 61131-9規格とは個別の文書で概説されています。

図16. IODDファイル

 

・問い合わせ先
マキシム・ジャパン株式会社
http://www.maximintegrated.com/jp/

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